インフルエンサー施策とメルマガ、限られた予算をどちらに多く振るべきか迷っている担当者は少なくありません。インフルエンサー施策は新しい人に一気に届く一方で費用がかさみ、メルマガは安く配信できる一方で登録者にしか届きません。実はこの2つは競合する手段ではなく、役割の異なるパートナーです。この記事では、インフルエンサー施策とメルマガの違いを役割・コスト・効果指標で比較したうえで、顧客の段階ごとの使い分け、事業フェーズ別の予算配分の目安、インフルエンサー経由の新規顧客をメルマガで育てる連携設計と効果測定の方法までを、実務の手順として整理しました。

この記事の要点

  • インフルエンサー施策は「まだ自社を知らない人」と出会うための新規接点で、メルマガは「すでに接点のある人」との関係を深める自社メディアです。
  • 役割が違うため、どちらが優れているかではなく、顧客の段階ごとに担当を分けて組み合わせる発想が成果につながります。
  • 予算は「新規獲得が足りないのか、既存顧客の育成が足りないのか」で配分を変え、立ち上げ期はインフルエンサー寄り、顧客基盤ができたらメルマガ寄りに移すのが基本です。
  • 両者をつなぐ導線は、インフルエンサー経由の訪問者をメルマガ登録に誘導し、登録後のステップメールで購入とリピートにつなげる流れです。
  • 評価指標も分け、インフルエンサーは新規リーチと新規登録単価、メルマガは開封率・クリック率・登録者あたり売上で見ます。

インフルエンサー施策とメルマガの基本的な違い

インフルエンサー施策とメルマガの最大の違いは、届ける相手が「他人の読者」か「自社の読者」かという点です。インフルエンサー施策は、インフルエンサーが築いたフォロワーとの信頼関係を借りて、自社をまだ知らない人に商品を届ける手法です。メルマガは、自社に連絡先を預けてくれた人に対して、自社のタイミングで繰り返し情報を届ける手法です。

インフルエンサー施策とは

インフルエンサー施策とは、SNSで影響力を持つ発信者に商品やサービスを紹介してもらい、そのフォロワーに認知や購買のきっかけを作ってもらうマーケティング手法です。広告枠ではなく人の言葉として届くため、広告を避けがちな層にも受け入れられやすい特徴があります。一方で、届く相手はインフルエンサーのフォロワーであり、自社が直接持っている資産ではありません。施策が終われば接点も途切れやすいため、そのあとの受け皿をどう作るかが成果を左右します。

メルマガとは

メルマガとは、メールアドレスを登録した顧客や見込み客に対して、企業が定期的または条件に応じて配信するメールのことです。登録者は一度は自社に興味を示した人なので、新商品の案内やセール情報、使い方のコツなどを繰り返し届けられます。配信費用は配信ツールの利用料が中心で、1通あたりの限界費用が非常に低いことが強みです。ただし、まだ自社を知らない人には届かないため、メルマガ単体では新しい顧客を増やせません。

「借りる接点」と「持っている接点」

マーケティングでは、チャネルを「ペイドメディア」「アーンドメディア」「オウンドメディア」に分けて考えることがあります。インフルエンサー施策は、費用を払って他人の影響力を借りる点でペイドとアーンドの中間に位置し、メルマガは典型的なオウンドメディアです。借りる接点は広く速く届く代わりに毎回費用がかかり、持っている接点は届く範囲が限られる代わりに使うほど資産として効いてきます。この性質の違いを押さえておくと、予算配分の判断がぶれにくくなります。

役割・コスト・効果指標の比較

インフルエンサー施策は新規接点の獲得、メルマガは既存接点の育成と再購入の促進を担うのが基本の役割分担です。両者は同じ「顧客に情報を届ける手段」に見えますが、得意な場面、費用構造、見るべき指標がまったく異なります。以下の比較表で全体像を整理します。

8項目で見る比較表

役割から運用負荷まで、実務で判断に使う8項目で比べました。費用の数値は2026年10月時点で業界の各社が公開している相場をもとにした目安であり、商材や条件によって大きく変わります。

比較項目インフルエンサー施策メルマガ
主な役割新規認知・新規接点の獲得既存顧客・見込み客の育成と再購入
届く相手インフルエンサーのフォロワー(自社を知らない人が中心)自社に登録した人(自社を知っている人のみ)
費用構造投稿ごとの報酬(フォロワー単価2〜4円程度が目安)+商品・送料・管理費配信ツールの月額費用+原稿制作の人件費
1接触あたりのコスト高め(毎回費用が発生します)非常に低い(配信数が増えても費用はほぼ一定です)
効果が出るまでの速さ投稿直後に反応が集中します登録者が増えるまで時間がかかります
資産性投稿は残るが接点は自社に残りにくい登録者リストが自社の資産として蓄積します
主な効果指標リーチ数、保存数、指名検索数、新規登録単価開封率、クリック率、配信停止率、登録者あたり売上
主な法規制景品表示法のステマ規制(PR表記)特定電子メール法(同意取得と表示義務)

コスト構造の違い

インフルエンサー施策の費用は、起用人数と投稿本数に比例して増えます。10人に依頼すれば10人分、2回投稿してもらえば2回分の報酬が必要です。一方、メルマガの費用は配信ツールの月額料金が中心で、登録者が1,000人でも1万人でも配信1回あたりの追加費用はわずかです。つまり、インフルエンサー施策は「接触を買う」費用、メルマガは「接触の仕組みを維持する」費用と言い換えられます。

ただし、メルマガにも見えにくいコストがあります。毎回の原稿制作、配信リストの管理、効果分析にかかる担当者の時間です。週1回の配信でも、企画と制作に月10時間以上かかることは珍しくありません。予算を比べるときは、ツール費用だけでなく人件費も含めて比較することが大切です。

効果指標の違い

効果の測り方も異なります。インフルエンサー施策では、投稿のリーチ数や保存数に加えて、施策期間中の指名検索数やサイトへの新規流入数を見ます。メルマガでは開封率、クリック率、配信停止率、そして配信経由の売上を見ます。両者を同じ指標で比べると、片方が不当に低く見えてしまいます。たとえばメルマガのCVRがインフルエンサー経由より高く見えるのは当然で、相手がすでに自社を知っているからです。指標の比べ方については、インフルエンサーマーケティングのROIと費用対効果の測り方もあわせて参考にしてください。

メルマガの数値の目安と読み方

メルマガの日本の平均開封率は、配信サービス大手Benchmark Emailの「メールマーケティング平均開封率レポート2026年版」で33.74%、平均クリック率は1.30%と公表されています(2026年10月時点で確認できる公開値)。ただし開封率は業種や配信リストの質によって大きく変わり、同じレポートでも業種別には10%台から60%台まで幅があります。数字は自社の過去実績と比べる基準として使うのが現実的です。

開封率は実態より高く出ることがある

開封率の数値を読むときは、2021年9月にAppleがiOS 15で導入した「メールプライバシー保護」の影響に注意が必要です。この機能を有効にしたiPhoneのメールアプリでは、受信者が実際に読んでいなくても開封として計測されることがあります。そのため、2021年以降の開封率は以前より高く出やすく、開封率だけで成果を判断するのは危険です。クリック率や配信経由の購入数など、受信者が実際に行動した指標をあわせて見るようにしましょう。

見るべき4つの指標

メルマガの成果は、開封率、クリック率、配信停止率、登録者あたり売上の4つで判断するのがおすすめです。開封率は件名と配信タイミングの評価、クリック率は本文と提案内容の評価、配信停止率は配信頻度や内容が負担になっていないかの評価に使います。そして最終的な判断は、登録者1人あたりが月にいくらの売上を生んでいるかで行います。この最後の数字があると、インフルエンサー施策で1人の登録者を獲得するためにいくらまでかけてよいかを逆算できるようになります。

インフルエンサー施策側の目安

インフルエンサー施策の費用は、2026年10月時点で各社が公開している相場ではフォロワー単価2〜4円程度が一般的な目安とされています。フォロワー1万人のマイクロインフルエンサーなら、1投稿あたり2万〜4万円前後が一つの基準です。成果を見るときは、投稿リーチに対してどれだけプロフィールのリンクやストーリーズのリンクから自社サイトに来たか、そしてそのうち何人がメルマガに登録したかまで追いかけると、メルマガとの比較がしやすくなります。

数字を比べるときの注意点

  • メルマガのCVRは「すでに自社を知っている人」が相手なので、新規向けの施策より高く出て当然です。
  • 開封率はメールプライバシー保護の影響で高く出やすいため、クリック率と売上で判断します。
  • インフルエンサー施策は投稿直後の売上だけでなく、指名検索や登録者の増加まで含めて評価します。
  • 公開されている平均値は業種差が大きいため、自社の前回実績との比較を優先します。

顧客の段階で分ける使い分けの考え方

使い分けの基本は、顧客がどの段階にいるかで担当するチャネルを決めることです。自社をまだ知らない人にはインフルエンサー施策で出会い、興味を持ってくれた人にはメルマガで情報を届け続け、購入した人にはメルマガでリピートとファン化を促します。段階ごとに役割を分けると、同じ予算でも無駄な接触が減ります。

認知と興味の段階はインフルエンサー施策

商品をまだ知らない人に届けたい段階では、インフルエンサー施策が向いています。メルマガは登録者にしか届かないため、新しい人に知ってもらう手段にはなりません。特に、使っている様子を見ないと価値が伝わりにくい商品や、ブランドの雰囲気が購買理由になる商品では、インフルエンサーの写真や動画による紹介が力を発揮します。発売直後や新しいターゲット層を開拓したいときも、この段階の予算を厚くします。

比較検討と購入の段階は両方を組み合わせる

比較検討の段階では、インフルエンサーの口コミが「本当に良いのか」という不安を和らげ、メルマガが「いつ買うか」の後押しをします。たとえば、インフルエンサーの投稿で興味を持った人がメルマガに登録し、数日後に届く使い方ガイドやレビューまとめのメールで購入を決める、という流れです。片方だけでは届かない一押しを、もう片方が補う関係になります。

リピートとファン化の段階はメルマガ

購入後の段階では、メルマガが中心になります。使い方のフォロー、消耗品の買い替え時期の案内、会員限定の先行販売など、既存顧客だけに向けた情報を低コストで届けられるからです。この段階でインフルエンサー施策に予算を使うと、すでに買ってくれた人に高い費用をかけて同じ情報を届けることになり、効率が下がります。ただし、既存顧客にインフルエンサーとのコラボ商品やイベントを案内するなど、ファン化を目的とした組み合わせは有効です。

商材と事業フェーズ別の予算配分

予算配分の目安は、事業の立ち上げ期はインフルエンサー施策を7割前後、顧客基盤ができた成長期は5割前後、既存顧客が売上の中心となる成熟期は3〜4割前後とする考え方です。これは2026年10月時点で本メディア編集部が実務上の出発点として置いている想定値であり、業界の公式基準ではありません。自社の登録者数や顧客単価に合わせて調整してください。

事業フェーズ別の配分目安

以下の表は、インフルエンサー施策とメルマガの2つに使う予算を100%としたときの配分の目安です。広告やSEOなど他のチャネルの予算は含めていません。

事業フェーズ状況の目安インフルエンサー施策メルマガ重点
立ち上げ期登録者1,000人未満、認知がほぼない70%前後30%前後新規接点の獲得と登録導線の整備
成長期登録者1,000〜1万人、リピーターが増え始めた50%前後50%前後新規獲得と育成の両立
成熟期登録者1万人以上、既存顧客の売上比率が高い30〜40%前後60〜70%前後LTV向上と新しい層の開拓
新商品の発売期既存ブランドで新ラインを出す60%前後40%前後既存顧客への先行案内と新規層への拡散

商材の特性で配分を調整する

同じフェーズでも、商材によって配分は変わります。化粧品や食品のように繰り返し購入される商材は、一度獲得した顧客をメルマガで維持する価値が大きいため、メルマガ側の予算を厚めにします。家具や家電のように購入頻度が低い商材は、リピートよりも新規獲得の比重が高くなるため、インフルエンサー施策を厚めにします。BtoBのサービスでは、検討期間が長いため、インフルエンサー経由で資料請求やウェビナー登録を獲得し、メルマガで数か月かけて育成する組み合わせが一般的です。

配分を見直すタイミング

配分は一度決めたら終わりではなく、四半期ごとに見直すのがおすすめです。見直しの判断材料は、新規登録者の増加ペースと、登録者あたり売上の推移です。新規登録が伸び悩んでいるならインフルエンサー施策を増やし、登録者は増えているのに売上が伸びないならメルマガの内容と頻度を改善します。年間を通した予算の組み立て方は、インフルエンサー施策の年間予算計画と月別配分の作り方で詳しく解説しています。

インフルエンサー経由の新規をメルマガで育てる連携設計

両者を連携させる基本の流れは、インフルエンサーの投稿で興味を持った人を自社サイトに呼び込み、メルマガ登録を経てステップメールで購入まで育てることです。インフルエンサー施策だけでは投稿を見た人の多くがその場で離れてしまいますが、メルマガ登録という受け皿があれば、すぐに買わなかった人とも関係を続けられます。

登録の受け皿を用意する

連携の第一歩は、インフルエンサー経由の訪問者が登録したくなる理由を用意することです。「登録で初回10%オフ」「限定の使い方ガイドを配布」「新色の先行案内」など、登録する具体的な利点を示します。登録フォームは入力項目をメールアドレスだけに絞り、スマートフォンで数秒で完了できるようにします。インフルエンサーのフォロワーはスマートフォンからの訪問がほとんどなので、フォームの使いやすさが登録率を大きく左右します。

流入元を識別できるようにする

どのインフルエンサー経由で登録した人かを識別できるようにしておくと、後の分析が大きく変わります。インフルエンサーごとに異なるUTMパラメータ付きのリンクを渡し、登録フォームで流入元を記録しましょう。専用クーポンコードを発行する方法も有効です。リンクの作り方はインフルエンサー施策のUTMパラメータ設定と流入計測の手順、クーポンの設計はインフルエンサー施策のクーポンコード設計と利用数の測り方を参考にしてください。

登録後のステップメールを設計する

登録直後の数日間は、関心が最も高い時期です。この期間に届けるステップメールを、あらかじめ設計しておきます。たとえば、登録当日に特典とブランドの紹介、2日後に商品の選び方、4日後にお客様の声やインフルエンサーの投稿紹介、7日後に特典の期限案内、という流れです。インフルエンサーの投稿を見て登録した人には、その投稿の内容に触れたメールを送ると、つながりが自然に感じられ、開封やクリックにつながりやすくなります。

連携設計のチェックリスト

  • インフルエンサーの投稿から登録フォームまで、3タップ以内でたどり着けますか。
  • 登録する具体的な利点(特典・限定情報)を投稿とページの両方で示していますか。
  • インフルエンサーごとに流入元を識別できるリンクやコードを用意しましたか。
  • 登録直後から7日間程度のステップメールを準備しましたか。
  • メルマガ登録の同意を、特定電子メール法に沿った形で取得していますか。

メルマガ側からインフルエンサー施策を強める方法

連携はインフルエンサーからメルマガへの一方通行ではなく、メルマガからインフルエンサー施策を強めることもできます。既存顧客が持つ情報や熱量は、インフルエンサー施策の企画や選定にそのまま活かせます。メルマガを持っている企業ほど、インフルエンサー施策の精度を上げやすいと言えます。

既存顧客の声を企画に活かす

メルマガでアンケートを送り、既存顧客が商品のどこを気に入っているか、どんな場面で使っているかを集めましょう。その回答は、インフルエンサーへの依頼内容を作るときの材料になります。顧客が実際に評価しているポイントを訴求軸にすれば、インフルエンサーの投稿もフォロワーの共感を得やすくなります。企業が言いたいことではなく、顧客が感じていることを伝えてもらうのが、口コミとしての説得力を高めるコツです。

顧客の中からインフルエンサー候補を見つける

メルマガの登録者の中には、SNSで発信している人もいます。愛用者として登録してくれている人は、ブランドへの理解が深く、自然な投稿をしてくれる可能性が高い候補です。メルマガでアンバサダーやモニターを募集し、応募者のSNSアカウントを確認して起用につなげる方法があります。フォロワー数は少なくても熱量の高いナノインフルエンサーが見つかることが多く、費用を抑えながら信頼性の高い発信を増やせます。

インフルエンサー施策の告知でメルマガを活性化する

インフルエンサーとのコラボ企画やイベントを、メルマガで既存顧客に先行案内するのも有効です。既存顧客にとっては特別感のある情報になり、開封率やクリック率の改善につながります。また、インフルエンサーの投稿をメルマガで紹介すれば、既存顧客がその投稿にいいねやコメントをすることで、投稿の反応が増え、新規の人に届きやすくなるという相乗効果も期待できます。

連携施策の効果測定と改善

連携施策の効果は、インフルエンサー施策とメルマガを別々に測るのではなく、「インフルエンサー経由の登録者が最終的にいくらの売上を生んだか」という一続きの数字で評価します。インフルエンサー施策の投稿直後の売上だけを見ると、登録後に時間をかけて購入した人の成果が抜け落ちてしまうためです。

新規登録単価と登録者あたり売上で評価する

評価の中心に置く指標は、新規登録単価と登録者あたり売上の2つです。新規登録単価は、インフルエンサー施策の費用を、その施策経由のメルマガ登録者数で割った数字です。登録者あたり売上は、登録者が一定期間(たとえば90日間)に生んだ売上の平均です。登録者あたり売上が新規登録単価を上回っていれば、インフルエンサー施策への投資は回収できていると判断できます。

指標計算式見るタイミング使い方
新規登録単価インフルエンサー施策費 ÷ 施策経由の登録者数投稿後2週間インフルエンサーごとの獲得効率を比べます
登録率登録者数 ÷ 施策経由のサイト訪問者数投稿後2週間受け皿のページや特典の改善に使います
90日売上施策経由の登録者が90日間に生んだ売上の合計 ÷ 登録者数登録から90日後投資回収の判断に使います
ステップメールのクリック率クリック数 ÷ 配信数毎回の配信後育成シナリオの改善に使います

インフルエンサーごとに登録者の質を比べる

流入元を識別できるようにしておけば、インフルエンサーごとに登録者の質を比べられます。リーチが大きくても登録者がすぐに配信停止するインフルエンサーと、リーチは小さくても登録者が長く購入を続けるインフルエンサーでは、後者のほうが事業への貢献が大きい場合があります。次回の起用では、フォロワー数やエンゲージメント率だけでなく、登録者の90日売上も選定基準に加えましょう。

CRMで顧客データとしてつなぐ

流入元と購買履歴をつなげて分析するには、メルマガの配信ツールとCRMや購買データを連携させる必要があります。どのインフルエンサー経由で登録した顧客がどの商品をいつ買ったかが分かれば、次のインフルエンサー施策でどの商品を訴求すべきかも見えてきます。具体的な連携方法は、インフルエンサー施策とCRMを連携して顧客データを活かす方法で解説しています。

両方を運用するときの法令と実務の注意点

インフルエンサー施策とメルマガは、それぞれ異なる法律の対象になるため、両方の規制を押さえておく必要があります。インフルエンサー施策は景品表示法のステマ規制、メルマガは特定電子メール法が主な対象です。連携施策では両方が同時に関わるため、どちらかの対応が漏れないよう注意しましょう。

インフルエンサー施策のPR表記

2023年10月1日から、景品表示法に基づくいわゆるステマ規制が施行されています。企業が依頼したインフルエンサーの投稿には、広告であることが分かる表示が必要です。メルマガ登録を促す投稿も、企業の依頼であれば対象になります。表記の具体的な方法は、ステマ規制とは?景表法対応と#PR表記の実務ガイドを確認してください。

メルマガの同意取得と表示義務

特定電子メール法では、広告や宣伝を目的とするメールは、原則として受信者の事前の同意を得た相手にのみ送ることができます。インフルエンサー経由で登録フォームに来た人からは、メルマガを受け取ることへの同意を明確に取得しましょう。また、メールには送信者の名称や配信停止の方法を表示する必要があります。キャンペーンの応募者に、同意を取らずにメルマガを送ることは避けてください。

大手メールサービスの送信者要件

Googleは2024年2月から、Gmail宛てに大量のメールを送る送信者に対して、SPF・DKIM・DMARCといった送信ドメイン認証の設定や、ワンクリックで配信停止できる仕組みなどを求めるガイドラインを適用しています。インフルエンサー施策で登録者が急増すると、配信数も一気に増えます。認証の設定が不十分なままだと、メールが迷惑メールフォルダに入り、せっかく獲得した登録者に届かなくなります。施策の前に、配信ツールの設定を確認しておきましょう。

よくある失敗

  • インフルエンサー施策で登録者が急増したのに、ステップメールが未準備で関心の高い時期を逃してしまう。
  • キャンペーン応募者に同意を取らずにメルマガを送り、苦情や配信停止が相次ぐ。
  • 送信ドメイン認証が未設定で、新規登録者向けのメールが迷惑メールに振り分けられる。
  • 流入元を記録していないため、どのインフルエンサーが成果につながったか分からない。

Bloomで新規接点を作りメルマガにつなげる進め方

Bloomでは、審査制のインフルエンサー30,000人の中から、自社のターゲットに合う候補を選んで新規接点を作り、その先のメルマガ育成につなげられます。メルマガという受け皿を持つ企業ほど、インフルエンサー施策の成果を一過性で終わらせずに積み上げられます。ここでは、Bloomを使った具体的な進め方を紹介します。

登録者の質を重視して候補を選ぶ

メルマガ登録まで見据えるなら、フォロワー数よりもフォロワー層と自社の顧客層の一致を重視して候補を選びます。Bloomでは審査を通過したインフルエンサーが登録しているため、フォロワーの水増しなどのリスクを抑えながら候補を比べられます。複数のナノ・マイクロインフルエンサーに依頼し、それぞれの流入元を分けて計測すれば、どの層の登録者が長く購入を続けるかを少ない予算で検証できます。

小さく始めて配分を決める

最初からインフルエンサー施策とメルマガの理想的な配分を決める必要はありません。まずは5〜10人程度のインフルエンサーに依頼し、新規登録単価と登録者の初期の反応を測ります。その結果をもとに、次の四半期の配分を決めるのが現実的です。Bloomは初期費用0円・月額3万円(税別)から利用でき(2026年10月時点)、少人数から試しやすい料金体系になっています。成果報酬型の選択肢と比較したい場合は、インフルエンサーとアフィリエイトはどっち?成果を出す広告の選び方も参考になります。

LINE公式アカウントとの使い分けも検討する

メルマガの代わりに、あるいはメルマガと並行してLINE公式アカウントを受け皿にする方法もあります。若い世代が中心の商材ではLINEのほうが登録のハードルが低く、メールよりも開封されやすい傾向があります。一方で、長文で詳しく説明したい商材やBtoBではメルマガが向いています。商材とターゲットに合わせて受け皿を選びましょう。LINEを使った方法は、LINEのインフルエンサー施策とVOOM・公式アカウント連携の進め方で解説しています。

インフルエンサー施策とメルマガは、どちらか一方を選ぶものではなく、新規接点と育成という異なる役割を担うパートナーです。顧客の段階に合わせて役割を分け、インフルエンサー経由の新規をメルマガで育てる仕組みを作ることで、施策の成果を一回ごとの売上ではなく、積み上がる顧客基盤として残していけます。

本メディアは、審査制インフルエンサー30,000人のマッチングプラットフォーム『Bloom』(株式会社ハーマンドット)が運営しています。