インフルエンサーを複数起用した施策で、投稿ごとにハッシュタグの表記がばらばらになり、後から投稿を集めようとしても全体像がつかめなかった、という経験を持つ担当者は少なくありません。専用ハッシュタグは、施策の投稿を一か所に束ね、話題の広がりやUGCの数を測るための仕組みです。ただし、命名を誤ると無関係な投稿が混ざり、PR表記の扱いを誤るとステマ規制上の問題にもつながります。本記事では、企業のマーケティング担当者に向けて、専用ハッシュタグの命名ルール、決定前のチェック、PR表記との併記、インフルエンサーへの指示の出し方、UGC収集と効果測定への活用、よくある失敗と対策までを、実務の順番で解説します。

この記事の要点

  • 専用ハッシュタグとは、特定のインフルエンサー施策の投稿だけを束ねるために企業が用意するオリジナルのハッシュタグのことです。
  • 命名は「短い・読み間違えない・他と被らない・否定的に読まれない」の4条件で選び、決定前に各SNSで既存投稿を必ず検索します。
  • 専用ハッシュタグは広告であることの表示の代わりにはならないため、「#PR」などの表記を冒頭付近に別途入れる運用が基本です。
  • 指示書には付ける位置・表記・付ける個数・禁止タグまで具体的に書き、全員の表記をそろえることで集計と検索の精度が上がります。
  • 効果測定はタグ付き投稿数・タグ経由の閲覧・UGC数を追い、UTMやクーポンと組み合わせて売上への影響まで確認します。

インフルエンサー施策の専用ハッシュタグとは

インフルエンサー施策の専用ハッシュタグとは、特定のキャンペーンや商品に関する投稿だけを一か所に集めるために、企業が独自に用意するハッシュタグのことです。「#ブランド名+企画名」のように、施策の外ではほとんど使われない文字列を設定することで、関連投稿を検索や集計で一覧できるようにします。複数のインフルエンサーを起用する施策では、この専用ハッシュタグが投稿同士をつなぐ共通の目印になります。

専用ハッシュタグは、一般的な人気ハッシュタグとは役割がまったく違います。「#スキンケア」「#カフェ巡り」のような汎用タグは、すでに大量の投稿があり、新しい人に見つけてもらう入口として使われます。一方の専用ハッシュタグは、投稿数が少ない状態から始まり、施策の投稿とその後に生まれる一般ユーザーの投稿だけを集めていく器です。この違いを理解しておくと、何をどのくらい付けるべきかの判断がぶれにくくなります。

ブランドハッシュタグとの違い

ブランドハッシュタグは、「#ブランド名」のように施策を問わず長期的に使い続けるタグです。専用ハッシュタグは、特定の期間や企画に結びつけて使うタグで、施策ごとに新しく作ることが多くなります。ブランドハッシュタグだけでは、過去の投稿や通常の口コミと今回の施策の投稿が混ざってしまい、施策単体の成果を切り分けられません。そのため、多くの企業はブランドハッシュタグと専用ハッシュタグを併用しています。

ハッシュタグキャンペーンとの違い

ハッシュタグキャンペーンは、一般ユーザーに指定のハッシュタグを付けて投稿してもらい、その中から当選者を選ぶ参加型の企画です。インフルエンサー施策の専用ハッシュタグは、こうした参加型企画に使うこともあれば、インフルエンサーの投稿を束ねる目的だけで使うこともあります。本記事では、インフルエンサーの投稿を起点にした専用ハッシュタグの設計と運用を中心に扱い、参加型企画として展開する場合の注意点もあわせて整理します。

専用ハッシュタグが向いている施策

専用ハッシュタグが特に効果を発揮するのは、3人以上のインフルエンサーを同時期に起用する施策、発売記念やシーズン企画のように期間が決まっている施策、投稿を二次利用したい施策の3つです。逆に、1人のインフルエンサーに単発で依頼する施策では、専用ハッシュタグを作っても集まる投稿が少なく、管理の手間に見合わないこともあります。その場合はブランドハッシュタグとPR表記だけで十分なケースもあります。

専用ハッシュタグを設計する目的と役割

専用ハッシュタグの目的は、投稿の発見、投稿の集約、成果の計測、UGCの収集の4つです。どれを重視するかによって、命名の方向性や運用ルールが変わります。最初に目的の優先順位を決めておかないと、覚えやすさを優先すべき施策で長いタグを作ってしまうなど、設計がちぐはぐになります。

投稿を集約して見せる役割

専用ハッシュタグをタップすると、施策に参加したインフルエンサーの投稿がまとめて表示されます。1人の投稿を見た人が、ほかのインフルエンサーの使用感や着こなしも続けて見られるため、複数の発信者から同じ商品を勧められる状態を作れます。複数人を起用する施策では、この「横に回遊できる」状態が、1本ずつの投稿では得られない説得力を生みます。

成果を計測しやすくする役割

専用ハッシュタグがあれば、施策期間中に何件の投稿があり、そのうちインフルエンサー以外の一般ユーザーの投稿が何件あったかを数えられます。汎用タグやブランドタグだけでは、施策と無関係な投稿が混ざるため、この切り分けができません。投稿数の推移は、施策がどれだけ話題を広げたかを示す分かりやすい指標になります。

UGCを生み出す呼び水の役割

インフルエンサーが専用ハッシュタグを付けて投稿すると、それを見たフォロワーが同じタグを付けて購入報告や使用感を投稿するきっかけになります。こうした一般ユーザーの投稿は、企業の広告より信頼されやすく、後から二次利用できる素材にもなります。UGCの活用全体の進め方はUGCマーケティングの活用法と二次利用の進め方で詳しく解説しています。

施策で使うハッシュタグの種類と使い分け

インフルエンサー施策の投稿に付けるハッシュタグは、PR表記、ブランドハッシュタグ、専用ハッシュタグ、汎用ハッシュタグの4種類に分けて考えるのが基本です。それぞれ役割が異なるため、1本の投稿に何をいくつ付けるかを、種類ごとに決めておくと指示がぶれません。

4種類のハッシュタグの役割比較

4種類の役割と運用上の注意点を、以下の表に整理しました。内容は2026年10月時点で本メディア編集部が実務上の目安として整理したもので、プラットフォームの公式な分類ではありません。

種類例主な役割付ける個数の目安運用上の注意
PR表記#PR、#広告、#プロモーション広告であることを明示する1個(必須)他のタグに埋もれない位置に置きます
ブランドハッシュタグ#ブランド名ブランド全体の投稿を集める1個施策を問わず同じ表記で使い続けます
専用ハッシュタグ#ブランド名+企画名施策の投稿を集約し計測する1個全員が同じ表記で付けるよう指示します
汎用ハッシュタグ#スキンケア、#秋コーデ新しい人に見つけてもらう2〜5個程度投稿内容と関係のあるものに限ります

汎用ハッシュタグとの組み合わせ方

専用ハッシュタグは投稿数が少ないため、それだけでは新しい人に見つけてもらう力が弱くなります。そこで、投稿内容に合った汎用ハッシュタグを数個組み合わせ、発見の入口を確保します。汎用タグの選定はインフルエンサー本人のほうがフォロワーの検索行動を知っていることが多いため、企業側は候補を示したうえで、最終的な選択は本人に任せる運用が現実的です。

SNSごとの付け方の違い

ハッシュタグの効き方はSNSごとに異なります。Instagramはハッシュタグ検索とおすすめ表示の両方で使われ、キャプション末尾にまとめて付けるのが一般的です。Xは文字数の制約があるため、専用ハッシュタグとPR表記に絞るのが基本です。TikTokは動画の内容理解とおすすめ表示に使われるため、少数の関連タグを付ける形が多く見られます。付けられる個数の上限や表示の仕様は変更されることがあるため、2026年10月時点の各社公式ヘルプを施策前に確認してください。

専用ハッシュタグの命名ルール

専用ハッシュタグは、短い、読み間違えない、他と被らない、否定的に読まれないという4つの条件をすべて満たす文字列にします。どれか1つでも欠けると、付け忘れや表記ゆれ、無関係な投稿の混入、意図しない炎上につながります。命名は担当者のセンスに頼らず、条件に照らして候補を絞り込む作業として進めます。

文字数と表記の決め方

文字数は10〜15文字程度に収めるのが目安とされています。長すぎるタグは入力の手間が増え、途中で切れたり誤入力されたりしやすくなります。表記は、ひらがな・カタカナ・漢字・英字のどれを使うかを決め、混在させないことが重要です。英字を使う場合は大文字と小文字の扱い、全角と半角の扱いもそろえておくと、インフルエンサーごとの表記ゆれを防げます。

命名の型と具体例

命名にはいくつかの定番の型があります。「ブランド名+企画名」「ブランド名+行動を表す言葉」「商品名+季節」の3つが代表的で、どの型でも施策の外で偶然使われにくい組み合わせになります。たとえば架空のコスメブランドであれば、「#〇〇秋の新色」「#〇〇で朝メイク」「#〇〇ホリデー2026」のような形です。参加型の企画にする場合は、「#〇〇で乾杯」のように参加者が何を投稿すればよいかが想像できる言葉を入れると、一般ユーザーの投稿が集まりやすくなります。

避けるべき命名パターン

避けるべきなのは、一般名詞だけでできたタグ、ほかの意味に読めるタグ、競合ブランドや他社の企画と重なるタグの3つです。一般名詞だけのタグは無関係な投稿が大量に混ざり、集計が成り立ちません。ほかの意味に読めるタグは、区切り方次第で不適切な言葉に見えることがあり、思わぬ形で話題になるおそれがあります。候補を決めたら、社内の複数人に声に出して読んでもらい、別の読み方ができないかを確認してください。

ハッシュタグ候補の選び方と事前チェック

専用ハッシュタグは、複数の候補を出したうえで、既存投稿の検索、商標や権利の確認、社内での読み合わせを経て1つに絞ります。施策開始後にタグを変更すると、すでに投稿された分と新しい分が分断されてしまうため、決定前の確認に時間をかける価値があります。

既存投稿の検索で被りを確かめる

候補のタグは、Instagram、X、TikTokのすべてで検索し、既存の投稿がどのくらいあるか、どんな内容かを確認します。投稿がゼロか数件程度であれば問題ありませんが、無関係な投稿がまとまって存在する場合は、施策の投稿が埋もれてしまうため別の候補に切り替えます。特に、過去に炎上や不適切な文脈で使われたタグでないかは、投稿の中身まで見て確かめてください。

商標・他社企画との重複を確かめる

候補に他社の商品名やサービス名、有名な企画名が含まれていないかも確認します。ハッシュタグ自体が直ちに権利侵害になるとは限りませんが、他社の商標を含むタグを自社の宣伝に使うと、誤認や紛争の原因になりかねません。判断に迷う場合は、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で商標を検索し、必要に応じて法務担当や専門家に確認するのが安全です。

候補を絞り込むチェックリスト

候補を最終的に1つに絞る前に、以下の項目を順番に確認します。すべてに当てはまる候補を採用し、どれかに引っかかる候補は修正するか見送ります。

専用ハッシュタグ決定前のチェックリスト

  • 10〜15文字程度に収まり、スマートフォンで迷わず入力できますか。
  • ひらがな・カタカナ・英字の表記と、全角・半角の扱いを決めましたか。
  • Instagram・X・TikTokで検索し、無関係な投稿が混ざらないことを確認しましたか。
  • 区切り方を変えても、不適切な言葉や否定的な意味に読めませんか。
  • 他社の商標や企画名と重なっていないことを確認しましたか。
  • 施策が終わった後も、そのタグを残しておいて問題ありませんか。

PR表記との併記ルール

専用ハッシュタグを付けていても、広告であることの表示を省略してはいけません。2023年10月1日に施行された景品表示法の指定告示(いわゆるステマ規制)により、事業者の依頼による投稿は、一般消費者が広告だと分かる形で表示することが求められています。ブランド名や企画名を含む専用ハッシュタグは、広告であることを示す表示としては不十分と考えるのが安全です。

PR表記を置く位置と書き方

消費者庁の運用基準では、広告であることが分かりにくい表示の例として、大量のハッシュタグの中にPR表記を紛れ込ませる方法が挙げられています。そのため、「#PR」「#広告」「#プロモーション」などの表記は、キャプションの冒頭付近や、ハッシュタグ群とは離れた目立つ位置に置く運用が基本です。あわせて、各SNSが提供するタイアップ投稿やブランドコンテンツの表示機能も使うと、より明確に広告であることを示せます。表記ルールの詳細はステマ規制とは?景表法対応と#PR表記の実務ガイドで確認してください。

専用ハッシュタグとPR表記の並べ方

実務では、キャプションの1行目か2行目に「#PR ブランド名の新商品を使ってみました」のようにPR表記を置き、本文の後に専用ハッシュタグ、ブランドハッシュタグ、汎用ハッシュタグの順で並べる形がよく使われます。専用ハッシュタグをPR表記の直後に置く場合も、PR表記がほかのタグに埋もれないことが条件です。動画中心の投稿では、キャプションだけでなく動画内のテロップや音声でも広告であることを伝えるとより確実です。

一般ユーザーの投稿の扱い

専用ハッシュタグを使った参加型企画では、インフルエンサー以外の一般ユーザーも投稿します。プレゼントへの応募条件として投稿を求める場合など、企業が投稿内容に関与していると評価される可能性がある場面では、一般ユーザーの投稿についても表示の要否を検討する必要があります。応募規約で表記方法を案内する、企業が投稿内容を指示しない形にするなど、企画設計の段階で扱いを決めておいてください。プレゼント企画の設計はインフルエンサーのプレゼントキャンペーン依頼と当選設計も参考になります。

PR表記まわりで起きやすい失敗

  • 専用ハッシュタグにブランド名が入っているから広告だと分かるはずだと考え、PR表記を省略してしまう。
  • 15個以上のハッシュタグの最後に「#PR」を置き、表示が埋もれてしまう。
  • キャプションでは表記していても、ストーリーズや再投稿ではPR表記が抜けてしまう。
  • インフルエンサーごとに「#PR」「#pr」「#提供」など表記がばらつき、確認作業が煩雑になる。

インフルエンサーへの指示と運用ルール

専用ハッシュタグの効果は、全員が同じ表記で、決めた位置に、忘れずに付けるかどうかで決まります。そのため、指示書には「このタグを付けてください」と書くだけでなく、表記・位置・個数・禁止事項まで具体的に書き、投稿前の確認工程に組み込むことが欠かせません。

指示書に書くべき項目

指示書には、必須のハッシュタグを正確な表記のままコピーできる形で記載します。手入力を前提にすると、全角と半角の違い、長音記号の有無、スペースの混入などの表記ゆれが起きやすくなるためです。あわせて、PR表記の位置、汎用ハッシュタグの推奨候補と上限個数、使用を避けてほしいタグ、投稿後にタグを編集しないことなども明記します。指示書全体の作り方はインフルエンサーディレクションの進め方と指示書で解説しています。

指示書の項目記載例書き漏れたときに起きること
必須ハッシュタグ#PR #ブランド名 #専用ハッシュタグ(コピー用に記載)表記ゆれで集計から漏れます
PR表記の位置キャプション冒頭2行以内表示が埋もれ、規制上の指摘を受けるおそれがあります
汎用タグの扱い推奨候補を5つ提示し、本人が2〜5個選択無関係なタグが付き、印象が悪くなります
禁止タグ競合ブランド名、過度な誇張表現を含むタグ他社商品と並んで表示されます
投稿後の編集タグの削除・変更はしない掲載期間中に集計から消えます

投稿前の確認で見るポイント

投稿前の下書き確認では、必須ハッシュタグがすべて正確な表記で入っているか、PR表記が目立つ位置にあるかを最初に確認します。ハッシュタグは内容の確認より後回しにされがちですが、投稿後に修正を依頼すると、インフルエンサーの負担になり、関係も悪くなりやすい項目です。確認用のチェックリストを用意し、担当者が変わっても同じ基準で確認できるようにしておきます。確認工程全体の流れはインフルエンサーの投稿確認フローと修正依頼の進め方も参考にしてください。

表現の自由度とのバランス

ハッシュタグのルールを細かく決めすぎると、インフルエンサーらしい投稿の自然さが失われることがあります。必須にするのはPR表記、ブランドハッシュタグ、専用ハッシュタグの3つ程度に絞り、汎用ハッシュタグや絵文字の使い方は本人に任せるのが現実的です。フォロワーに響く言葉を最もよく知っているのはインフルエンサー本人であるという前提で、守ってほしい線だけを明確に示します。

UGCの収集と二次利用への活用

専用ハッシュタグは、施策後にUGCを集めて活用するための入口になります。インフルエンサーの投稿をきっかけに一般ユーザーが同じタグで投稿すれば、そのタグを追うだけで購入者の声や使用シーンの写真をまとめて把握できます。ただし、集めた投稿を企業が使うには、投稿者の許諾を得る手順が欠かせません。

UGCを集めやすくする工夫

一般ユーザーにタグを付けて投稿してもらうには、インフルエンサーの投稿の中で「感想は#〇〇で教えてください」のように呼びかけてもらうのが効果的です。商品パッケージや同梱物、店頭POP、自社アカウントのプロフィールにもタグを載せると、施策終了後も投稿が続きやすくなります。投稿のハードルを下げるために、何を撮ればよいかの例を示すことも有効です。

二次利用の許諾を得る手順

ハッシュタグを付けて投稿されたからといって、企業がその写真や文章を自由に使えるわけではありません。広告やWebサイト、ECの商品ページで使う場合は、投稿者に連絡して利用目的・掲載先・期間を伝え、許諾を得てから使用します。インフルエンサーの投稿を広告に使う場合は、契約の段階で二次利用の範囲と期間、追加費用を決めておく必要があります。権利の考え方はインフルエンサー投稿の肖像権・著作権対応と二次利用の範囲で整理しています。

集めたUGCを選別する基準

集まった投稿のすべてが活用に向いているわけではありません。ブランドの世界観に合っているか、商品の効果を誇張していないか、第三者の顔や他社商品が写り込んでいないかを確認し、使える投稿を選別します。特に化粧品や健康食品では、一般ユーザーの投稿であっても、企業が広告に転用した時点で薬機法などの表示規制の対象になり得るため、表現の確認を省略しないでください。

ハッシュタグを使った効果測定の方法

専用ハッシュタグの効果は、タグ付き投稿数、タグ経由の閲覧やエンゲージメント、UGCの数と質、売上や指名検索への影響の4段階で測ります。ハッシュタグだけで購入までを追うことはできないため、UTMパラメータやクーポンコードと組み合わせて、認知から購入までを分けて把握します。

見るべき指標と計測方法

専用ハッシュタグに関わる主な指標と計測方法を、以下の表にまとめました。指標の分類は2026年10月時点で本メディア編集部が実務用に整理したもので、取得できる数値の範囲は各SNSの仕様によって異なります。

測りたいこと指標計測方法注意点
話題の広がりタグ付き投稿数、うち一般ユーザーの投稿数ハッシュタグ検索、ソーシャルリスニングツール非公開アカウントの投稿は数えられません
投稿の届き方リーチ、インプレッション、ハッシュタグ経由の閲覧インフルエンサーから提出されるインサイト提出項目と期限を契約時に決めておきます
反応の質保存数、コメント内容、UGCの内容インサイトとコメントの定性確認件数だけでなく内容の傾向を見ます
購買への影響流入数、クーポン利用数、売上UTMパラメータ、クーポンコードハッシュタグ単体では購入まで追えません
認知の変化指名検索数、ブランド認知率検索ボリュームの推移、アンケート調査他の施策の影響と分けて評価します

UTM・クーポンとの組み合わせ

専用ハッシュタグで話題の量を測り、UTMパラメータとクーポンコードで購入までの流れを測ると、施策全体の成果を説明しやすくなります。インフルエンサーごとに異なるUTM付きリンクやクーポンを発行すれば、どの投稿が購入に結びついたかを分けて把握できます。具体的な設定方法はインフルエンサー施策のUTMパラメータ設定と流入計測の手順とインフルエンサー施策のクーポンコード設計と利用数の測り方を参考にしてください。

施策後の振り返りへの活かし方

施策が終わったら、専用ハッシュタグの投稿数の推移を日別に並べ、どのインフルエンサーの投稿の後に一般ユーザーの投稿が増えたかを確認します。投稿数が伸びた日と伸びなかった日を比べると、呼びかけの有無や投稿時間帯など、次回に再現できる要因が見えてきます。タグの命名や指示の出し方も含めて記録しておくと、次の施策でのハッシュタグ設計の精度が上がります。効果測定の全体像はインフルエンサー施策の効果測定の方法と計測ツールで解説しています。

専用ハッシュタグ運用のよくある失敗と対策

専用ハッシュタグ運用の失敗は、命名、指示、運用期間の3つの段階で起きます。いずれも事前の確認と、指示書への具体的な記載で防げるものがほとんどです。代表的な失敗と対策を確認しておきます。

表記ゆれで投稿が分散する

もっとも多い失敗は、インフルエンサーごとに表記がばらつき、投稿が複数のタグに分散してしまうことです。長音記号の有無、英字の大文字と小文字、全角と半角の違いだけで、別のタグとして扱われることがあります。指示書にコピー用の正確な表記を載せ、投稿前の確認で1文字ずつ照合することで防げます。表記ゆれが起きやすい文字は、そもそも命名の段階で避けておくのが確実です。

無関係な投稿が混ざる

一般名詞に近いタグを選ぶと、施策と関係のない投稿が混ざり、集計も見た目も崩れてしまいます。施策が話題になった後に、便乗した宣伝投稿や不適切な投稿がタグに入り込むこともあります。事前の検索で既存投稿を確認すること、施策期間中はタグの投稿を定期的に確認し、問題のある投稿は各SNSの報告機能で対応することが対策になります。

施策後にタグが放置される

施策が終わった後にタグの確認をやめてしまうと、時間がたってから不適切な投稿が集まり、ブランドの印象を損なうことがあります。専用ハッシュタグは施策が終わっても検索すれば表示され続けるため、終了後も一定期間は確認を続けること、継続して使うのか役目を終えるのかを社内で決めておくことが大切です。継続する場合は、パッケージやプロフィールへの掲載を続け、ブランドハッシュタグに近い位置づけで育てていく選択肢もあります。

Bloomで専用ハッシュタグ付きの施策を進める場合

  • 審査制インフルエンサー30,000人の中から、商材のジャンルやフォロワー属性で候補を絞り込み、複数人へまとめて打診できます。
  • 依頼書の配布から原稿のやり取りまでをプラットフォーム上に記録として残せるため、必須ハッシュタグとPR表記の指示を全員に同じ文面で共有できます。
  • 投稿前の原稿確認の記録が残るので、表記ゆれやPR表記の位置を確認した経緯を後から追えます。

専用ハッシュタグは、命名と事前確認に少し時間をかけるだけで、施策の見え方と測りやすさを大きく変えられる仕組みです。施策ごとに命名の型と指示書のひな形を整えておけば、担当者が変わっても同じ品質で運用できます。まずは次の施策で、本記事のチェックリストと指示書の項目を使ってみてください。

本メディアは、審査制インフルエンサー30,000人のマッチングプラットフォーム『Bloom』(株式会社ハーマンドット)が運営しています。