おもちゃ・玩具は、遊ぶのは子どもでも、お金を払って購入を決めるのは保護者や祖父母という、遊び手と買い手が分かれた商材です。子どもが夢中になる動画だけでは保護者の「買ってよい」という判断に届かず、安全性や対象年齢の説明だけでは子どもの「欲しい」が生まれません。さらに、対象年齢の表示や安全マーク、知育効果の表現、子どもが出演する投稿への配慮など、玩具ならではの注意点も多くあります。この記事では、おもちゃのマーケティングにインフルエンサーを活用するための設計を、購買構造、安全・表示のルール、ママ層・知育系インフルエンサーの選び方、クリスマスを中心としたシーズン商戦の逆算、店頭とECの併売導線、KPIまで、2026年10月時点の実務目線で整理しました。

この記事の要点

  • おもちゃのマーケティングでは、遊ぶ子どもと、お金を払う保護者・祖父母が別の人であることを前提に、「欲しい」と「買ってよい」の両方を投稿で満たす設計が必要です。
  • 対象年齢・STマーク・子供PSCマーク(3歳未満向け玩具は2025年12月25日から法定表示)の扱いと、#PR表記・知育効果の表現ルールは、投稿前に必ず確認する項目です。
  • 起用するインフルエンサーは、フォロワー数よりも「子どもの年齢が商品の対象年齢と合っているか」「実際に遊ぶ様子を自然に見せられるか」で選びます。
  • 需要はクリスマスに集中し、誕生日・入園入学・年末年始にも山があるため、投稿日から2〜3か月さかのぼって商品手配と撮影を進めます。
  • 投稿の熱量を売上に変えるには、ECの商品ページ・店頭在庫・ギフト対応を投稿日までにそろえ、品切れによる取りこぼしを防ぐことが重要です。

おもちゃマーケティングとインフルエンサー活用の基本

おもちゃのインフルエンサー活用で最初に押さえるべきなのは、遊び手と買い手が分かれている商材だという点です。おもちゃのインフルエンサーマーケティングとは、子育て中の保護者や知育・遊びを発信するインフルエンサーに玩具を実際に使ってもらい、子どもが夢中になる様子と、保護者が安心して選べる理由を投稿で伝えてもらう施策のことです。子どもの「欲しい」という気持ちと、保護者や祖父母の「これなら買ってよい」という判断の両方に届けることが、施策設計の出発点になります。

国内の玩具市場は拡大が続いている

日本玩具協会が2026年8月の「TOKYOおもちゃショー2026」記者発表会で公表した数値によると、2025年度(2025年4月〜2026年3月)の国内玩具市場規模は1兆1,664億円で、前年度比106.3%でした。同協会の説明では、2019年度以降、過去最高を更新し続けているとされています。カードゲーム・トレーディングカードやぬいぐるみなど伸びている分野がある一方、少子化で子ども向け玩具の買い手は限られており、大人向けの需要も含めて「誰に買ってもらうか」の設計がより重要になっています。最新値は日本玩具協会の公表資料で確認してください。

ベビー用品やホビー商材の施策との違い

おもちゃの施策は、隣接する分野と似ているようで主題が異なります。月齢ごとの必需品を中心に扱う施策はベビー用品ブランドのインフルエンサー活用と月齢別の投稿設計で、大人のコレクターに向けたフィギュアの予約販売はフィギュア・ホビー商材のインフルエンサー活用と予約販売の設計で解説しています。この記事では、主に3歳から小学生くらいまでの子ども向け玩具・知育玩具を対象に、遊び手と買い手の分離、安全・対象年齢の表示、シーズン商戦、店頭とECの併売という玩具特有の論点に絞って整理します。

玩具商材の購買構造は遊び手と買い手の分離

玩具の購買は、遊ぶ子ども、購入を決める保護者、贈り物として買う祖父母という3者の関係で決まります。投稿が子どもの心だけをつかんでも保護者が納得しなければ購入されず、保護者だけに向けた投稿では子どもの「これが欲しい」という後押しが生まれません。誰が何を決めているのかを整理してから、投稿の見せ方を決めることが大切です。

子ども・保護者・祖父母の役割

子どもは、動画やお店で見たおもちゃを「欲しい」と言い出す起点になります。保護者は、安全性、対象年齢、価格、遊びが長続きするか、片付けやすいかといった観点で最終判断を下します。祖父母は、誕生日やクリスマス、入学祝いなどで高価格帯のおもちゃを贈る役割を担うことが多く、何を買えば喜ばれるかを保護者に相談したり、店頭で店員の意見を聞いたりして選ぶ傾向があります。このため、投稿には「子どもが夢中になる瞬間」と「保護者が安心できる情報」の両方を入れ、さらに贈り物として選びやすい情報も添えておくと、3者それぞれに届きやすくなります。

年齢帯で変わる決定権

決定権の重心は、子どもの年齢によって変わります。乳幼児期は保護者がほぼすべてを決めますが、年齢が上がるにつれて子ども自身の希望が強くなり、小学生になると友だちの間で流行しているかどうかが大きな影響を持ちます。下の表は、年齢帯ごとの決定者と投稿で強調すべき点の目安です。

子どもの年齢帯主な決定者保護者が気にする点投稿で強調すべき点
0〜2歳保護者誤飲、素材、洗えるか安全表示、素材、月齢に合った遊び方
3〜5歳保護者が中心、子どもの希望も強まる対象年齢、知育要素、片付け夢中になる様子、遊びの広がり、収納
小学校低学年子どもの希望と保護者の判断が半々価格、遊びが続くか、学びとの関係遊びの奥深さ、きょうだいや友だちとの遊び
小学校高学年子どもの希望が中心価格、遊ぶ時間、追加購入の有無流行性、やり込み要素、総額の分かりやすさ

投稿は「欲しい」と「買ってよい」の2層で設計する

おもちゃの投稿は、子どもの反応を見せるパートと、保護者の判断材料を伝えるパートの2層で構成するのが基本です。前半で子どもが箱を開けた瞬間や遊びに没頭する様子を見せ、後半やキャプションで対象年齢、遊べる人数、電池の有無、収納方法、価格帯を整理して伝えます。InstagramやTikTokは利用規約で13歳以上を対象としているため、これらの投稿を直接見るのは主に保護者です。子どもへの訴求は、保護者が投稿を子どもと一緒に見る場面や、YouTubeでの視聴、店頭での体験を通じて起こると考えて設計してください。

対象年齢・安全基準の表記ルール

おもちゃの投稿では、対象年齢と安全マークの扱いを正しく伝えることが必須です。保護者は安全性を最も重視する層であり、対象年齢を外れた子どもが遊んでいる投稿や、安全表示と食い違う紹介をすると、商品だけでなくブランド全体の信頼を損ないます。依頼前に、商品の表示内容をインフルエンサーと共有しておきましょう。

STマークと子供PSCマークの違い

STマークは、日本玩具協会の玩具安全基準(ST基準)に適合したおもちゃに表示できる業界の自主基準のマークで、14歳未満の子ども向け玩具が対象です。形状や強度、可燃性、化学的特性などを第三者機関が検査し、STマークを付けた玩具には対象年齢を表示することになっています。一方、子供PSCマークは、改正消費生活用製品安全法にもとづく国の制度で、2025年12月25日から、主に3歳未満の乳幼児向けに設計された玩具について、国の技術基準への適合と対象年齢・使用上の注意の表示が義務づけられました。施行日以降に製造・輸入された3歳未満向け玩具は、子供PSCマークがなければ販売できません。

項目STマーク子供PSCマーク
位置づけ業界の自主基準(日本玩具協会)法律にもとづく国の制度
主な対象14歳未満向けの玩具主に3歳未満向けに設計された乳幼児用玩具
表示の扱い基準適合品に任意で表示2025年12月25日以降の製造・輸入品は表示が必要
投稿での伝え方「STマーク付き」と事実として紹介対象年齢と警告表示を正しく伝える

投稿で対象年齢をどう見せるか

投稿には、商品パッケージに記載された対象年齢を必ず明記してもらいます。インフルエンサーの子どもが対象年齢より下の場合は、そもそもその商品で起用しないのが原則です。きょうだいがいる家庭では、下の子が小さな部品に触れる場面が映り込まないよう、撮影時の配置にも気を配ってもらいます。また、「何歳から遊べる」「赤ちゃんでも安心」といった表現は、パッケージの表示と矛盾しない範囲に限定してください。安全マークの有無や基準の内容は改定されることがあるため、最新の情報は日本玩具協会と経済産業省の公表資料で確認することをおすすめします。

撮影前に共有しておきたい安全面の注意

  • 対象年齢、使用上の注意、警告表示の内容をインフルエンサーに書面で渡します。
  • 小さな部品、磁石、ボタン電池、ひもなど誤飲や事故につながる部品は、遊び方を誤解させる映像にしないよう依頼します。
  • 乗用玩具や外遊びの玩具では、ヘルメットなどの安全装備と大人の見守りが映る構成にします。
  • パッケージの表示と異なる遊び方や、対象年齢外の子どもが遊ぶ場面は投稿前の確認で差し戻します。

EC・輸入品で起きやすい表示のずれ

海外ブランドの輸入玩具や、EC専売の玩具では、日本語の対象年齢表示や注意書きが十分でないまま流通しているケースもあります。インフルエンサーに提供する前に、パッケージと商品ページの表示が国内の基準に沿っているかを確認しておきましょう。投稿で人気が出た後に表示の不備が見つかると、販売停止や回収につながり、投稿そのものが逆効果になります。

景表法・ステマ規制と知育効果の表現

おもちゃの投稿で特に注意すべき法令は、景品表示法のステルスマーケティング規制と、知育効果などの効果効能をうたう表現です。子どもと保護者に向けた商材は社会的な目も厳しく、表記の不備が見つかると大きな批判につながりやすいため、事前に表現ルールを決めておくことが欠かせません。

#PR表記は商品提供だけでも必要

2023年10月1日に施行された景品表示法のステルスマーケティング規制により、企業がインフルエンサーに依頼して投稿してもらう場合は、その投稿が広告であることを明示する必要があります。報酬を払わず商品を提供するだけの場合でも、企業が投稿内容に関与していれば対象になり得ます。おもちゃのギフティングは「無料で送っただけ」と考えがちですが、投稿の冒頭やキャプションの見えやすい位置に「#PR」「〇〇社から提供を受けています」などの表記を入れてもらってください。表記の具体的な方法はステマ規制とは?景表法対応と#PR表記の実務ガイドで詳しく解説しています。

知育効果を断定する表現は避ける

知育玩具の投稿で起きやすいのが、「頭が良くなる」「IQが上がる」「集中力が必ず身につく」といった効果を断定する表現です。根拠のない効果をうたうと、景品表示法の優良誤認表示に当たるおそれがあり、消費者庁から根拠資料の提出を求められた際に合理的な根拠を示せなければ不当表示とみなされます。投稿では、「指先を使って遊ぶ時間が増えた」「数字に興味を持つきっかけになった」など、家庭での具体的な様子として語ってもらう方が、規制の面でも説得力の面でも適切です。企業側が商品ページで使っている表現と、インフルエンサーに伝える訴求ポイントの整合性も確認しておきましょう。

子どもが視聴する前提での配慮

子どもが見る可能性のある動画では、購買をあおる表現にも配慮が必要です。「今すぐ買ってもらおう」「持っていないと仲間外れになる」といった、子どもに直接購入を迫る言い回しは避けてもらいます。また、YouTubeでは子ども向けに制作した動画に「子ども向け」の設定が求められ、コメントやパーソナライズ広告などの機能が制限されます。誰に向けた動画なのかを事前に決め、インフルエンサーと共有しておくことで、投稿後の設定変更や差し替えを防げます。

ママ層・知育系インフルエンサーの選び方

おもちゃの施策では、フォロワー数よりも「子どもの年齢が商品の対象年齢と合っているか」と「家庭で自然に遊ぶ様子を見せられるか」を基準に選ぶのが成果への近道です。どれほどフォロワーが多くても、子どもの年齢が合わなければ遊ぶ様子に説得力が生まれず、保護者の共感も得られません。

おもちゃと相性の良いインフルエンサーの類型

おもちゃと相性の良い発信者は、「育児日常系」「知育・おうち遊び系」「レビュー・比較系」「家族動画系」「保育・教育の専門職系」の5つに分けて考えると整理しやすくなります。育児日常系は、子どもとの暮らしをそのまま発信しており、共感を得やすいのが強みです。知育・おうち遊び系は、遊び方の工夫や手作り教材を発信しており、知育玩具の魅力を具体的に伝えられます。保育士や幼児教育の経験を持つ発信者は、発達段階に合った遊び方を説明できるため、保護者の信頼を集めやすい類型です。ママインフルエンサー全般の選び方と依頼の配慮点はママインフルエンサー起用の選び方と費用・依頼の配慮点でも解説しています。

類型主なフォロワー層相性の良い玩具依頼時の注意点
育児日常系同年代の子を持つ保護者ごっこ遊び、ぬいぐるみ、室内遊具生活感のある自然な撮影を尊重します
知育・おうち遊び系教育熱心な保護者知育玩具、ブロック、パズル知育効果を断定しない表現を共有します
レビュー・比較系購入を比較検討中の保護者、祖父母高価格帯の玩具、電子玩具他社比較の表現と事実確認を行います
家族動画系子どもと一緒に見る家族層ボードゲーム、外遊び、キャラクター玩具子どもの出演条件と撮影時間を決めます
保育・教育の専門職系発達や学びに関心の高い保護者知育玩具、絵本と連動する玩具資格や経歴の表記を本人に確認します

子どもの年齢と家族構成を確認する

候補者を選ぶときは、子どもの年齢、きょうだいの有無、住環境を確認します。対象年齢が4歳以上の玩具なら、4〜6歳の子どもがいる家庭が中心になり、2歳の下の子がいる家庭では小さな部品の扱いに注意が必要です。大型の遊具や乗用玩具は、置き場所や遊ぶスペースが確保できる住環境かどうかも、投稿のリアリティを左右します。過去の投稿から、子どもが日常的にどんな遊びをしているかを確認しておくと、商品に自然に興味を持ってくれるかを判断しやすくなります。

保存数とコメントの質を重視する

おもちゃの投稿は、すぐに購入されるよりも「クリスマスに買おう」「誕生日の候補にしよう」と保存されてから購入につながることが多い商材です。候補者の過去のPR投稿で、保存数が多いか、コメント欄に「何歳から遊べますか」「どこで買えますか」といった購入検討の質問が付いているかを確認しましょう。いいね数だけが多く、購入検討の会話が見られないアカウントは、売上への貢献が小さくなる傾向があります。

子どもが出演する投稿の配慮と撮影ルール

おもちゃの投稿は子どもが出演する場面が多いため、出演する子どもの安全と権利を守ることが企業の責任です。保護者が同意していても、子どもの将来や安全に影響する映り方は避けるべきであり、企業側からも撮影ルールを提示しておく必要があります。

顔出し・個人情報の扱い

子どもの顔を出すかどうかは、インフルエンサーの方針を尊重して決めます。顔出しを求めることを起用の条件にしない、本名や通っている園・学校、自宅の場所が分かる情報を映さない、制服や地域の目印が映り込まないようにする、といった配慮を依頼書に明記しておきましょう。子どもの手元だけを映す、後ろ姿で撮るといった方法でも、遊びに夢中な様子は十分に伝わります。

演出をしすぎない撮影の進め方

子どもに台本どおりのセリフを言わせたり、何度も撮り直しをさせたりすると、子どもの負担になるうえ、投稿の自然さも失われます。撮影は子どもが自分から遊び始めるのを待つ、疲れたら無理に続けない、撮影時間を短くまとめるといった進め方を推奨してください。子どもが商品に興味を示さなかった場合も、その事実を受け止める柔軟さが必要です。未成年の出演に関わる保護者同意や労働時間の考え方は未成年インフルエンサー起用の保護者同意と実務の注意点で詳しく解説しています。

二次利用の範囲を事前に決める

子どもが映った投稿を広告や商品ページ、店頭のPOPで二次利用する場合は、利用する媒体と期間を事前に契約で決めておきます。子どもは成長が早く、数年後に本人が望まない形で映像が使われ続けることは避けるべきです。二次利用の期間を区切り、終了後は掲載を取り下げる運用にしておくと、保護者も安心して依頼を受けやすくなります。

商材タイプ別の投稿設計

おもちゃの投稿設計は、商材のタイプによって見せるべき場面と相性の良い投稿形式が大きく変わります。知育玩具、キャラクター玩具、ボードゲーム・カードゲーム、外遊び・乗用玩具、ぬいぐるみ・人形の5つに分けて考えると、依頼内容を具体的にしやすくなります。

知育玩具とキャラクター玩具

知育玩具は、遊びを通じて子どもの興味や手先の動きがどう変わったかを見せる投稿が向いています。1回の投稿で終わらせず、数週間使い続けた後の様子を追加で投稿してもらうと、遊びが長続きすることを伝えられます。キャラクター玩具は、子どもが作品の世界を再現して遊ぶ様子や、シリーズを集める楽しさを見せることが中心になります。放送や上映のタイミングに合わせると反応が高まりやすいため、作品側のスケジュールと連動させましょう。

ボードゲーム・外遊び・ぬいぐるみ

ボードゲームやカードゲームは、家族全員で遊ぶ場面を見せることで、祖父母への贈り物や年末年始の帰省時の遊びとしての需要を喚起できます。外遊びの玩具や乗用玩具は、公園や庭で実際に遊ぶ映像と、収納や持ち運びのしやすさを見せることが重要です。ぬいぐるみや人形は、子どもが毎日一緒に過ごす様子や、寝かしつけ・お出かけのお供になっている場面が共感を呼びます。

商材タイプ見せるべき場面保護者向けに伝える情報相性の良い投稿形式
知育玩具集中して遊ぶ様子、数週間後の変化対象年齢、遊び方の広がり、収納リール、継続レポートのフィード投稿
キャラクター玩具作品の世界を再現する遊びシリーズ構成、追加購入の目安ショート動画、YouTube
ボードゲーム・カード家族で盛り上がる場面遊べる人数、1回の所要時間YouTube、リール
外遊び・乗用玩具公園や庭での実際の遊び安全装備、収納、持ち運びショート動画、ストーリーズ
ぬいぐるみ・人形日常をともに過ごす様子素材、洗えるか、サイズ感フィード投稿、リール

開封と遊び込みを分けて依頼する

おもちゃの投稿では、箱を開ける瞬間の驚きを見せる開封投稿と、しばらく遊んだ後の感想を伝える遊び込み投稿を分けて依頼すると効果的です。開封投稿は話題づくりに、遊び込み投稿は購入前の不安を解消するのに役立ちます。YouTubeで長めのレビューを依頼する場合の進め方はYouTubeタイアップの費用相場と依頼方法・進め方ガイドも参考にしてください。

シーズン商戦から逆算するスケジュール

おもちゃの需要はクリスマス商戦に最も集中するため、施策は投稿日から2〜3か月さかのぼって準備を始めるのが基本です。クリスマス以外にも、誕生日、入園・入学、年末年始のお年玉、こどもの日など、贈り物として玩具が選ばれる機会が年間を通じて点在しています。

クリスマスは10月から検討が始まる

クリスマスに贈るおもちゃは、保護者や祖父母が10月から11月にかけて情報を集め、11月から12月上旬に購入を決める流れが一般的です。人気商品は早めに品切れになることもあるため、検討が始まる10月中旬から11月上旬に投稿が出そろっている状態を目指します。そのためには、8月から9月にインフルエンサーの選定と商品の発送を済ませ、10月に撮影と投稿前の確認を進めるスケジュールが現実的です。

クリスマス以外の山と年間の組み立て

誕生日は年間を通じて分散するため、常に一定数の投稿が検索や保存から見つかる状態をつくっておくことが大切です。入園・入学の時期は、知育玩具や学習につながる玩具の需要が高まり、祖父母からの入学祝いの候補にもなります。年末年始は、お年玉で子どもが自分で選んで買う機会や、帰省先で家族と遊ぶボードゲームの需要があります。年間の季節施策の組み立て方はインフルエンサーの季節キャンペーン設計と逆算スケジュールで詳しく解説しています。

シーズン主な購入者投稿の目安時期準備開始の目安
クリスマス保護者、祖父母10月中旬〜12月上旬8月〜9月
年末年始・お年玉子ども本人、祖父母12月中旬〜1月上旬10月
入園・入学保護者、祖父母1月〜3月11月〜12月
こどもの日・GW保護者、祖父母4月2月
誕生日(通年)保護者、祖父母通年で継続的に投稿施策開始時に年間計画を作成

新商品の発売日と商戦をつなぐ

新商品を秋に発売する場合は、発売前の予告投稿、発売直後の開封投稿、クリスマス直前のギフト提案投稿という3段階で投稿を配置すると、検討期間の長い保護者にも繰り返し接触できます。発売日が商戦の直前になる場合は、先行してサンプルを提供し、発売日に投稿がそろうように調整します。発売前後の動き方は新商品プロモーションのインフルエンサー設計と発売前後90日の進め方も参考になります。

店頭・EC併売の導線設計

おもちゃの施策では、投稿を見た人が迷わず買える導線を、ECと店頭の両方に用意しておくことが売上を左右します。玩具は玩具専門店、量販店、ECモールなど販売チャネルが多く、投稿で関心を持った保護者が「どこで買えるのか分からない」と感じると、そのまま他の商品に流れてしまいます。

ECの商品ページを投稿に合わせて整える

ECで販売する場合は、投稿のリンク先となる商品ページに、対象年齢、安全マーク、遊べる人数、電池の有無、サイズ、収納方法を分かりやすく載せておきます。投稿で使われた写真や動画を、二次利用の許諾を得たうえで商品ページに掲載すると、投稿から来た人が同じ印象のまま購入を判断できます。ギフト包装やのし、配送日の指定ができるかどうかも、クリスマスや誕生日の購入では重要な判断材料です。投稿からECの売上につなげる導線の作り方はインフルエンサー施策をEC売上につなげる導線設計で解説しています。

店頭では実物を確かめたい層を取りこぼさない

おもちゃは実物の大きさや質感を確かめてから買いたい保護者や祖父母が多く、店頭が最終的な購入場所になることも少なくありません。投稿のスケジュールを取扱店にも共有し、投稿が出る時期に在庫と売り場を確保しておくことが大切です。店頭のPOPに「SNSで話題」などと掲示する場合は、投稿の二次利用の範囲に店頭掲示が含まれているかを契約で確認しておきましょう。

品切れと価格の混乱を防ぐ

投稿が話題になった直後に品切れが起きると、転売品が高値で出回ったり、保護者の不満がブランドに向かったりするおそれがあります。人気が予想される商品は、投稿のタイミングを在庫の入荷に合わせ、品切れ時には再入荷の時期を公式アカウントで案内できるよう準備しておきます。また、チャネルごとに価格が大きく異なると混乱を招くため、投稿で伝える価格は「希望小売価格」なのか「販売価格」なのかを明確にしてもらいましょう。

KPIの置き方と発注前チェックリスト

おもちゃの施策のKPIは、投稿の反応だけでなく、保存数や購入検討の質問、ECや店頭での売上まで段階的に置くのが適切です。玩具は保存されてから一定期間をおいて購入される商材のため、投稿直後の数値だけで成否を判断すると、施策の価値を見誤ります。

段階ごとの指標と確認時期

投稿直後は、表示回数と再生数で到達を確認します。投稿から1〜2週間後には、保存数とコメントでの購入検討の質問数を見て、保護者の検討リストに入ったかを判断します。商戦期の終わりには、クーポンコードや計測用リンク経由のEC売上、取扱店での販売数の変化を確認します。クリスマス向けの施策なら、12月末まで売上を追い、翌年の計画に反映させましょう。

段階主な指標確認時期の目安
認知表示回数、再生数、リーチ投稿後1週間
検討保存数、購入検討の質問数、プロフィールへのアクセス投稿後1〜2週間
購入計測リンク経由の売上、クーポン利用数、店頭販売数商戦期の終了時
継続二次利用素材の成果、指名検索の変化商戦期の翌月以降

よくある失敗の傾向

おもちゃの施策でよくある失敗は、対象年齢と合わない家庭での撮影、知育効果の断定表現、商戦期に間に合わないスケジュール、投稿後の品切れの4つです。いずれも事前の計画で防げるため、発注前に次のチェックリストで確認しておくことをおすすめします。

おもちゃ施策の発注前チェックリスト

  • クリスマスなどの商戦期から逆算して、選定・発送・撮影・投稿の日程を決めましたか。
  • 候補者の子どもの年齢が商品の対象年齢と合っているか、きょうだいの有無も含めて確認しましたか。
  • 対象年齢、安全マーク、使用上の注意、警告表示の内容を書面で共有しましたか。
  • 知育効果を断定しない表現ルールと、#PRなどの広告表記を依頼しましたか。
  • 子どもの顔出しの可否、個人情報の映り込み、撮影時間のルールを決めましたか。
  • 二次利用する媒体と期間を契約で決めましたか。
  • ECの商品ページ、取扱店の在庫、ギフト対応を投稿日までに準備しましたか。
  • 保存数、購入検討の質問数、売上まで、指標と確認時期を決めましたか。

Bloomで子育て世帯の発信者を探す場合

Bloomでは、審査を通過したインフルエンサー30,000人の中から、ジャンルやフォロワー層を見ながら候補を探せます。おもちゃの施策では、育児日常系・知育系・家族動画系といった発信スタイルと、子どもの年齢が商品の対象年齢に合っているかを組み合わせて選ぶことが成果の分かれ目になります。案件を公開して応募を募る形にすれば、商品に関心のある家庭から手を挙げてもらえるため、遊び込みレポートのように時間のかかる依頼でも自然な投稿を集めやすくなります。料金は初期費用0円・月額3万円(税別)からで、2026年10月時点の内容です。

本メディアは、審査制インフルエンサー30,000人のマッチングプラットフォーム『Bloom』(株式会社ハーマンドット)が運営しています。