ドラッグストアのPB(プライベートブランド)は、品質や価格の面でNB(ナショナルブランド)に引けを取らない商品が増えています。それでも、売り場でNBの隣に並んだときに手に取ってもらえるかどうかは、「知っているか」「使った人の声を聞いたことがあるか」に大きく左右されます。この記事では、ドラッグストアのPB商品の認知を広げ、NBと並ぶ比較検討の候補に入るためのインフルエンサー起用の方法を解説します。PBが選ばれる購買の構造、日用品レビューの信頼性の設計、NBとの比較の見せ方、店頭・アプリとの連動、薬剤師など専門家の発信者との役割分担、PB比率を上げるKPIまで、実務の順番に沿って整理しました。
この記事の要点
- ドラッグストアのPB商品がNBの隣で選ばれるには、「品質は大丈夫か」という不安を、使った生活者の具体的なレビューで先に解消しておくことが重要です。
- インフルエンサーの役割は、PBを「安いだけの商品」ではなく、NBと並ぶ比較検討の候補に入れることで、使用前後の変化や使い分けを等身大で伝えてもらうのが基本です。
- レビューの信頼性は、一定期間の使用、良い点と気になる点の両方、NBとの公正な比較、広告であることの表示で担保します。
- 投稿から店頭の棚、公式アプリのクーポンやポイントへとつなぐ導線をつくると、認知が購入とリピートに結びつきます。
- 薬剤師・登録販売者などの専門家には、特定のPB商品の推薦ではなく、成分や選び方の一般的な解説を担ってもらうのが原則です。
ドラッグストアPBとインフルエンサー起用の関係
ドラッグストアのPB商品でインフルエンサーを起用する目的は、PBを「知らない商品」から「NBと比べてみたい商品」へと変え、比較検討の入口をつくることです。PBとは、小売業者や卸売業者が企画し、自社の店舗で販売する独自ブランドの商品のことです。これに対してNBは、メーカーが企画し、さまざまな小売店で販売される全国ブランドの商品を指します。ドラッグストアのPBは、洗剤やティッシュなどの日用品から、スキンケア、ヘアケア、食品、衛生用品まで幅広い分野に広がっています。
PBの位置づけは「廉価版」から変わってきている
かつてPBは、NBより安い代わりに品質を割り切った商品と受け止められることがありました。現在では、成分やデザインにこだわった商品や、NBにはない機能を持つ商品も増え、PBをチェーンの独自性を示す手段として位置づける動きが広がっています。一方で、生活者の側には「PBは品質がよく分からない」という不安が残っていることも多く、その不安を解消する情報が不足していることが、PBが手に取られない理由の一つになっています。
インフルエンサーが補えるのは「使った人の声」
PBはテレビ広告などの大規模な宣伝を行わないことが多く、NBと比べて「使った人の声」に触れる機会が少ない商品です。インフルエンサーに実際に使ってもらい、使用感や生活の中での使い方を発信してもらうと、生活者は売り場でPBを見かけたときに「あの人が使っていた商品だ」と思い出せるようになります。店頭のPOPや棚の工夫だけでは伝えきれない使用感を補う役割が、インフルエンサーの発信にはあります。店頭販促との使い分けの考え方は店頭販促・POPとインフルエンサー施策の比較と使い分けで詳しく整理しています。
この記事で扱う範囲
この記事では、ドラッグストアのPBのうち、日用品、化粧品、ヘアケア、衛生用品などの生活必需品を主な対象とします。健康食品やサプリメントのように、機能性の表現に特に慎重な対応が求められる商品については、健康食品・サプリのインフルエンサー起用と薬機法対応の実務で詳しく解説しているため、ここでは認知と比較検討の入口づくりに絞って扱います。
PB商品が選ばれる購買の構造
ドラッグストアでPB商品が選ばれるかどうかは、来店前に商品を知っているか、売り場でNBと比べて納得できるか、使ってみて満足しリピートするかの3つの段階で決まります。インフルエンサーの発信は、このうち来店前の認知と、売り場での比較の判断材料づくりに最も効きます。
日用品は「いつものもの」を買う習慣が強い
洗剤やシャンプー、ティッシュなどの日用品は、毎回比べて選ぶより、いつも使っているものを買い続ける習慣が強い商品です。そのため、PBに切り替えてもらうには、「いつものものから変えてもいい」と思える理由を、来店前に届けておく必要があります。インフルエンサーが「NBから切り替えてみた」「使い比べてみた」という形で発信すると、切り替えを迷っている人の背中を押すきっかけになります。
購買の段階ごとの課題と打ち手
次の表は、PB商品が選ばれるまでの段階ごとに、生活者が抱える課題と、インフルエンサーの発信で補える内容をまとめたものです。
| 段階 | 生活者の状態 | 主な課題 | インフルエンサーの発信で補える内容 |
|---|---|---|---|
| 来店前 | いつものNBを買う予定で来店する | PBの存在を知らない | 商品の存在、使っている場面、価格帯の目安 |
| 売り場での比較 | NBとPBが並んだ棚を見る | 品質の違いが分からない | 使用感、NBとの違い、向いている人 |
| 初回購入 | 試しに買ってみるか迷う | 失敗したくない | 気になる点も含めた正直な感想 |
| リピート | 使い切って次を買う | NBに戻ってしまう | 長く使った感想、まとめ買いやアプリ特典の情報 |
価格だけで訴求するとNBの値下げに負ける
PBの訴求を「安さ」だけに頼ると、NBが値下げやセールを行ったときに選ばれる理由がなくなってしまいます。インフルエンサーの発信では、価格に加えて、成分、使い心地、香り、容量、詰め替えのしやすさ、パッケージのデザインなど、PBならではの価値を伝えてもらうことが大切です。価格以外の理由で選ばれるようになると、PBはチェーンへの愛着を育てる商品になります。
日用品レビューの信頼性を高める設計
日用品のレビューで信頼を得るには、一定期間使ったうえでの感想であること、良い点と気になる点の両方を伝えていること、広告であることを明示していることの3つが欠かせません。生活者は日用品の投稿にも宣伝色を敏感に感じ取るため、褒めるだけのレビューはかえって不信感を招きます。
使用期間を確保してから投稿してもらう
日用品の良さは、一度使っただけでは分かりにくいものです。シャンプーであれば数週間使ったあとの髪の状態、洗剤であれば何回か洗濯したあとの仕上がりなど、一定期間使った感想のほうが、生活者にとって参考になります。依頼の際は、商品の到着から投稿までに十分な使用期間を設け、「〇週間使ってみた」と期間を明記して投稿してもらうようにします。
気になる点も書いてもらうことを最初に伝える
インフルエンサーは、依頼された商品について悪い点を書いてよいのか迷うことがあります。依頼の段階で「気になった点も正直に書いてください」と伝えておくと、香りの好みや泡立ちの違いなど、使う人によって評価が分かれる点も含めたレビューになり、全体の信頼性が高まります。気になる点があっても、どんな人に向いているかを合わせて伝えてもらえば、購入後の不満も減らせます。
家族構成や生活スタイルを添えてもらう
日用品の感想は、使う人の生活スタイルによって大きく変わります。「4人家族で毎日洗濯している」「髪が長くて乾燥しやすい」「敏感肌で香料が苦手」といった前提を添えてもらうと、見る人は自分と条件が近いかどうかを判断しやすくなります。インフルエンサーを選ぶ際も、家族構成や生活スタイルが商品の想定する客層に近い人を選ぶと、レビューの説得力が増します。
「台本どおりのレビュー」は逆効果になりやすい
伝えてほしい商品の特長を依頼書にまとめることは大切ですが、言い回しまで細かく指定すると、どの投稿も同じ表現になり、宣伝らしさが目立ちます。伝えてほしい事実と守ってほしい表現のルールだけを示し、感想の言葉はインフルエンサー自身に任せると、生活者の目線のレビューになります。
NBとの比較で伝える価値の見せ方
PBの価値を伝えるうえで、NBとの比較は避けて通れませんが、比較は公正な条件で行い、根拠のある事実に基づいて伝えることが原則です。比較の仕方を誤ると、生活者に誤解を与えるだけでなく、景品表示法上の問題につながるおそれもあります。
比較の見せ方の種類と注意点
次の表は、インフルエンサーの発信で使われることの多い比較の見せ方と、それぞれの注意点をまとめたものです。
| 比較の見せ方 | 伝えやすい価値 | 注意点 |
|---|---|---|
| 価格・容量の比較 | 1回あたりや1mlあたりのお得さ | 比較時点の価格を明記し、セール価格と通常価格を混ぜない |
| 成分表示の比較 | 配合成分の違い、こだわり | 成分の効果を断定しない、表示どおりに伝える |
| 使用感の比較 | 泡立ち、香り、仕上がりの違い | 個人の感想であることを明示する |
| 使い分けの提案 | NBとPBを用途で使い分ける方法 | NBを不当におとしめない |
| パッケージ・使い勝手の比較 | 詰め替えやすさ、収納のしやすさ | 写真で事実を示す |
比較対象のNBを名指しする場合の配慮
特定のNBの商品名を出して比較する場合は、比較の条件をそろえ、事実に基づいて伝える必要があります。他社の商品を根拠なく劣っているように見せる表現は、見る人を誤解させるおそれがあり、比較広告としての問題も生じます。名指しの比較が難しい場合は、「いつも使っていたシャンプーから切り替えてみた」のように、特定の商品名を出さずに自分の体験として伝えてもらう方法もあります。
「使い分け」の提案は受け入れられやすい
NBからPBへの完全な切り替えを勧めるより、「毎日使う洗剤はPB、特別な日の柔軟剤はお気に入りのNB」のように使い分けを提案するほうが、生活者は受け入れやすくなります。使い分けの提案は、NBを否定せずにPBの居場所をつくれるため、PBを初めて試すきっかけとしても有効です。
店頭とアプリを連動させる導線
インフルエンサーの発信を購入につなげるには、投稿で知った商品を、店頭の棚や公式アプリで迷わず見つけられる導線をつくることが重要です。PBはそのチェーンの店舗でしか買えない商品であるため、投稿を見た人が最寄りの店舗で確実に手に取れるようにしておく必要があります。
店頭で「投稿で見た商品」と分かるようにする
インフルエンサーの投稿と同じ写真やキーワードを、店頭のPOPや棚札に使うと、投稿を見た人が売り場で商品を見つけやすくなります。投稿の中でも、パッケージの色や形、売り場のどのあたりに置かれているかを伝えてもらうと、来店時の探しやすさが高まります。投稿の写真を店頭で使う場合は、二次利用の範囲と期間を事前に契約で取り決めておきます。投稿の二次利用の進め方はUGCマーケティングの活用法と二次利用の進め方で詳しく解説しています。
公式アプリのクーポンやポイントと組み合わせる
多くのドラッグストアは公式アプリを持ち、クーポンやポイントの仕組みを運用しています。インフルエンサーの投稿と連動したアプリ限定のクーポンを用意すると、初回購入の後押しになるうえ、利用数から施策の効果を測ることもできます。アプリの会員登録が増えれば、購入後のリピートを促す案内も届けやすくなります。クーポンの設計と利用数の測り方はインフルエンサー施策のクーポンコード設計と利用数の測り方も参考にしてください。
在庫と取り扱い店舗の確認を先に済ませる
投稿を見て来店したのに商品が棚になかったり、その店舗では取り扱っていなかったりすると、生活者の期待を裏切るだけでなく、チェーンへの印象も悪くなります。施策の前に、対象商品の在庫と取り扱い店舗を確認し、投稿の公開時期に合わせて店頭に十分な数を並べておきます。取り扱い店舗が限られる場合は、投稿やリンク先で店舗の検索方法を案内してもらいます。
薬剤師・登録販売者系の発信者との役割分担
薬剤師や登録販売者などの専門家の発信者には、特定のPB商品を推薦してもらうのではなく、成分の見方や選び方といった一般的な解説を担ってもらうのが原則です。医薬品、医薬部外品、化粧品などの広告では、医薬関係者が特定の商品を推薦するような表現は、厚生労働省が示す医薬品等適正広告基準で制限されているためです。
専門家と生活者の発信者の役割の違い
専門家の発信者は、「シャンプーの成分表示の読み方」「保湿剤の種類と選び方」のように、商品を選ぶための知識を伝える役割に向いています。一方で、生活者の発信者は、実際に使ってみた感想や、生活の中での使い方を伝える役割に向いています。両者を組み合わせ、専門家の解説で選び方の基準を知ってもらい、生活者のレビューで具体的な使用感を知ってもらうと、比較検討の材料がそろいます。
専門家に依頼する際の確認事項
専門家の発信者に依頼する際は、依頼の範囲を一般的な解説に限ること、特定のPB商品の効果や安全性を保証する表現を使わないこと、肩書きを使って推薦しているように見える構成にしないことを、依頼書で明確にしておきます。化粧品や医薬部外品の表現の範囲は、薬機法とインフルエンサー起用の基本と商材別NG表現・確認フローでも整理しています。判断に迷う場合は、社内の薬事の担当者や専門家に確認してから進めます。
店舗の薬剤師・登録販売者との連携
店舗で働く薬剤師や登録販売者は、来店した生活者の相談に直接応じる立場にあります。インフルエンサー施策の対象商品について、店舗のスタッフにも施策の内容と商品の特長を共有しておくと、投稿を見て来店した人から質問を受けたときに、一貫した説明ができます。ただし、店舗スタッフが特定の商品を医学的な効果を根拠に勧めるような接客にならないよう、説明の範囲もあらかじめ確認しておきます。
起用するインフルエンサーの選び方と規模の組み合わせ
ドラッグストアのPBで起用するインフルエンサーは、日用品や暮らしの工夫を等身大で発信している生活者に近い人を中心に、フォロワー規模の異なる人を組み合わせるのが効果的です。PBは商品数が多く、日常的に使う商品であるため、少数の大型起用よりも、多くの生活者の声を積み重ねるほうが認知の広がりにつながります。
規模ごとの役割
次の表は、フォロワー規模ごとの役割と、PB施策での使い方をまとめたものです。
| 規模 | 主な役割 | PB施策での使い方 |
|---|---|---|
| ナノ(1万人未満) | 身近な口コミの数を増やす | 多数に商品を提供し、使用感のレビューを集める |
| マイクロ(1万〜10万人) | 特定ジャンルでの信頼と比較の発信 | NBとの使い比べ、使い分けの提案 |
| ミドル(10万〜50万人) | 新商品の話題化 | 新しいPBシリーズの発売時の告知 |
| 専門家系 | 選び方の基準の解説 | 成分の見方や選び方の一般的な解説 |
日用品と相性のよい発信のジャンル
PBと相性がよいのは、家事や掃除、節約、子育て、収納、プチプラコスメ、ヘアケアなど、日常の暮らしを発信するジャンルです。特に節約や家計管理を発信する人は、PBのコストパフォーマンスを具体的な数字で伝えるのが得意で、PBに関心を持つ層に届きやすい傾向があります。ナノインフルエンサーの活用の考え方はナノインフルエンサー活用の実践ガイドと費用感で詳しく解説しています。
商品提供型の施策はサンプリングと比べて設計する
多くのナノインフルエンサーに商品を提供してレビューを集める施策は、サンプリングと似た性格を持ちます。サンプリングが多くの人に試してもらうことを目的とするのに対し、インフルエンサーへの商品提供は、試した感想を発信してもらい、見た人にも広げることを目的とします。両者の費用と役割の違いはサンプリング施策とインフルエンサー施策の比較と予算配分も参考に、施策の目的に合わせて組み合わせを決めます。
表示ルールと表現の確認
ドラッグストアのPBでインフルエンサーを起用する際は、広告であることの表示と、商品の分類に応じた表現のルールの2点を必ず確認します。日用品であっても、化粧品や医薬部外品に該当する商品は、表現できる効能の範囲が法令で定められています。
広告であることの表示
商品を無償で提供して投稿してもらう場合も、事業者が依頼した投稿であることを表示する必要があります。2023年10月からステルスマーケティングは景品表示法の規制対象となっており、詳細は消費者庁のステルスマーケティングに関するページで確認できます。投稿の冒頭やハッシュタグの先頭など、見る人がすぐに分かる位置に「PR」などの表記を入れてもらうよう、依頼書に明記しておきます。
商品の分類ごとに表現の範囲を確認する
同じ売り場に並ぶ商品でも、雑貨、化粧品、医薬部外品、医薬品では、表現できる内容が異なります。たとえば化粧品では、定められた効能の範囲を超えて「シミが消える」「肌が治る」といった表現をすることはできません。PBの施策では対象商品の分類を事前に確認し、商品ごとに使ってよい表現と避ける表現を一覧にしてインフルエンサーに共有します。
投稿前の確認の流れを決めておく
投稿の内容は、公開前に事業者側で確認する流れを決めておきます。確認の際は、広告の表示、表現の範囲、価格や容量などの事実の正確さ、商品名やリンクの誤りを中心に見ます。確認の回数や返信の期限を事前に伝えておくと、インフルエンサーの負担を減らしながら、公開の時期を守れます。
価格の表記は「時点」と「店舗による違い」を添える
PBの訴求で価格を出すときは、価格が変わる可能性や、店舗によって販売価格が異なる場合があることを添えてもらいます。投稿は公開後も長く見られるため、時点を明記しておかないと、来店した人が投稿と違う価格を見て不満を感じる原因になります。
PB比率を上げるKPIの設計
ドラッグストアのPBにおけるインフルエンサー施策は、投稿の反応ではなく、対象カテゴリの中でPBが選ばれる割合と、PBのリピート購入の割合で評価するのが基本です。認知が広がっても、売り場でNBが選ばれ続けていれば、施策の目的は達成されていないためです。
段階ごとのKPI
KPIは、認知、比較検討、購入、リピートの段階ごとに設定します。認知の段階では、投稿のリーチと保存数、商品名やシリーズ名の検索数を見ます。比較検討の段階では、アプリの商品ページの閲覧数やクーポンの取得数を見ます。購入の段階では、対象商品の販売数と、クーポンの利用数を見ます。リピートの段階では、初回購入者のうち再購入した人の割合と、対象カテゴリにおけるPBの販売比率を見ます。KPIの組み立て方はインフルエンサー施策のKPI設計とテンプレートも参考になります。
カテゴリ内のPB比率で効果を見る
PBの販売数は、季節や店頭のセール、NBの値下げなどの影響を受けて変動します。そのため、対象商品の販売数だけでなく、同じカテゴリの中でPBが占める割合の変化を見ると、施策の効果を把握しやすくなります。施策を行った地域や期間と、行っていない地域や期間を比べると、インフルエンサーの発信による影響をより正確に推し量れます。
アプリの購買データでリピートを追う
公式アプリの会員データを活用すると、インフルエンサーの投稿をきっかけにPBを初めて買った人が、その後どれくらいの割合で再購入しているかを追えます。リピートの割合が高い商品は、インフルエンサー施策で初回購入を増やすほど売上が積み上がるため、施策の予算を優先的に配分する候補になります。反対に、初回購入は多いのにリピートが少ない商品は、商品そのものや売り場の改善を検討する材料になります。
費用の目安と進め方の手順
ドラッグストアのPBにおけるインフルエンサー施策は、多数のナノ・マイクロ規模の人に商品を提供してレビューを集める形が中心であり、商品原価と謝礼を組み合わせた比較的少ない費用から始められます。施策を小さく始めて効果を確かめ、反応のよかった商品やカテゴリに広げていく進め方が現実的です。
起用の形ごとの費用の目安
次の表は、起用の形ごとの費用の考え方をまとめたものです。金額は当メディア編集部が一般的な相場観として整理した2026年10月時点の目安で、商品や依頼内容によって変わります。
| 起用の形 | 主な費用 | 目安 | 向いている目的 |
|---|---|---|---|
| 商品提供のみ(ナノ) | 商品原価・発送費 | 1人あたり商品数点分 | レビューの数を増やす |
| 商品提供+謝礼(マイクロ) | 商品原価+謝礼 | 謝礼はフォロワー1人あたり数円が一つの目安 | 使い比べ・使い分けの発信 |
| 新シリーズの発売告知(ミドル) | 報酬+商品原価 | マイクロより高め | 発売時の話題化 |
| 専門家による解説 | 報酬 | 専門性に応じて個別に設定 | 選び方の基準の解説 |
進め方の手順
施策は、対象商品とカテゴリを決める、KPIを決める、表現のルールを整理する、インフルエンサーを募集・選定する、商品を提供して使用期間を確保する、投稿を確認して公開する、店頭とアプリの導線を整える、効果を測定して次の商品に広げる、という順に進めます。最初は1つのカテゴリの数商品に絞って始めると、効果の比較がしやすく、表現のルールや確認の流れも固めやすくなります。
商品数の多いPBは仕組みで回す
PBは商品数が多く、季節や新商品の発売に合わせて施策を繰り返す必要があるため、募集から選定、商品の発送、投稿の確認、成果の記録までを毎回手作業で行うと、担当者の負担が大きくなります。インフルエンサーのマッチングプラットフォームを使えば、生活スタイルや家族構成の条件で候補を集め、依頼から投稿の確認、成果の計測までを一か所で管理できるため、複数の商品の施策を並行して回しやすくなります。
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