Threads マーケティングという言葉を耳にする機会は増えましたが、実際にインフルエンサーを起用して何をどう依頼すればよいのかは、Instagramほど型が定まっていません。テキストが主役で、会話が伸びやすく、その一方で外部リンクへの遷移は取りにくいという独特の性格があるためです。この記事では、Threadsの特性を踏まえた施策設計、向く商材と向かない商材の見極め、投稿フォーマット、#PR表記の扱い、効果測定の限界までを、企業のマーケティング担当者の実務目線で整理しました。2026年8月時点で公開されている情報にもとづく内容です。

この記事の要点

  • Threadsはテキスト主体で会話が伸びやすいSNSであり、単独の刈り取り施策ではなくInstagram施策の会話量と第一想起を増やす補助線として設計するのが現実的です。
  • 外部リンクへの遷移は強くないため、購入数や資料請求数を主KPIに置くと成果が見えにくくなり、投稿の到達と返信数、指名検索の動きを中間指標に据える設計が向いています。
  • 向くのは日常会話に載せやすい消費財・飲食・店舗・アプリで、向かないのはビジュアルが購買判断の中心になる商材と高単価の長期検討型商材です。
  • #PR表記は媒体が変わっても景品表示法上の義務は変わらないため、本文冒頭に明示し、末尾のハッシュタグに紛れさせない運用を標準にします。
  • Threadsは仕様変更の速い媒体です。本記事は2026年8月時点の公開情報にもとづく整理ですので、実行前に必ずMetaの公式ヘルプで最新の仕様をご確認ください。

Threadsマーケティングの基本特性と現在地

Threadsマーケティングとは、Metaが運営するテキスト主体のSNS「Threads」の上で、企業アカウントの発信やインフルエンサーの投稿を通じて、商品・サービスの認知と会話を広げる取り組みです。写真や動画の完成度が勝負を分けるInstagramとは前提が異なり、短い文章のやり取りが中心になります。この違いを踏まえずにInstagram用の企画をそのまま持ち込むと、投稿は広告として素通りされ、反応がほとんど取れないという結果になりがちです。

Metaは2026年6月、公式ニュースルームでThreadsの月間アクティブ利用者数が5億人を超えたことと、日本を含む地域でコミュニティ機能を導入することを発表しました。国内利用者数についてMetaからの公式な数値は確認できていませんが、日本国内の総利用時間が前年から大きく伸びたとする調査報道も出ており、2026年8月時点では「テストする価値のある規模に育った媒体」と位置付けてよい状況です。

2026年8月時点の主要仕様

Threadsの投稿は、テキストが1投稿あたり最大500文字程度、画像は最大10枚、動画は数分程度までという仕様で運用されています。本文にURLを直接貼ることもでき、リンクを置くこと自体は制限されていません。ただし機能の追加と変更の頻度が高い媒体ですので、文字数や添付可能なメディアの上限は施策の企画時点で公式ヘルプを開いて確認する運用をおすすめします。

アカウントはInstagramアカウントと結び付いた形で作成されます。ユーザー名はInstagramと共通で、フォロー関係の引き継ぎもInstagram側を起点に設計されています。この構造があるため、Threadsで新しく認知した人がその作り手を深く知ろうとすると、自然にInstagramのプロフィールへ回遊します。Threads単体をひとつの独立した媒体として捉えるより、Instagramと一体の面として捉えるほうが実態に合っています。

XやInstagramとの性格の違い

同じテキスト系SNSであるX(旧Twitter)と比べると、Threadsは論争的な話題が伸びにくく、日常の実感や小さな発見が伸びやすい傾向があると言われています。運営側もニュース性の高い政治的コンテンツを積極的には推奨しない方針を示してきました。ブランドの安全性という観点では扱いやすい一方、拡散の瞬発力や速報性はXに分があります。媒体ごとの向き不向きはInstagram・TikTok・YouTube インフルエンサー施策の媒体比較でも整理していますので、あわせてご確認ください。

観点ThreadsInstagramX(旧Twitter)
主役になる要素テキストと会話写真・動画のビジュアルテキストと速報性
伸びやすい投稿返信が続く問いかけ・実感保存されるビジュアル・情報拡散されるニュース・意見
フォロワー外への到達おすすめ表示の比率が高いリール中心に到達リポスト起点で到達
外部リンクへの遷移取りにくいストーリーズ等で一定確保一定確保できる
投稿制作の負荷低い高い低い
施策での主な役割会話量と第一想起の獲得ブランド理解と購買導線話題化と即時反応

この表は2026年8月時点の一般的な傾向をまとめたもので、アカウントの分野や運用の巧拙で結果は変わります。X側の施策設計についてはX(旧Twitter)のインフルエンサー施策の進め方で詳しく扱っています。

インフルエンサー施策が成立する条件

Threadsのインフルエンサー施策は、フォロワー数の大きさよりも、その人が会話を起こせるかどうかで成否が決まります。表示の伸び方に返信の連なりが影響すると説明されているためで、いいねだけが並ぶ投稿より、返信が20件30件と積み上がる投稿のほうがフォロワー外へ届きやすくなります。起用候補を選ぶ段階で見るべき数字が、Instagramとは変わるという点が最初の分岐点です。

会話量が評価されやすい仕組み

Threadsではフォローしていないアカウントの投稿がおすすめとして表示される比率が高く、フォロワーの少ないアカウントでも内容次第で到達が伸びる余地があります。運営が公開している説明や複数の運用検証記事では、投稿直後の一定時間に集まった反応、返信のやり取りが続いたかどうか、そのアカウントと閲覧者の関係の近さなどが表示の判断に関わるとされています。数値の内訳は公開されていないため断定はできませんが、会話が起点になっているという方向性は各所の説明で一致しています。

この仕組みは、企業にとって二つの意味を持ちます。ひとつは、フォロワー数の小さいインフルエンサーでも十分な到達を作れる可能性があるという点です。もうひとつは、返信が付かない一方通行の宣伝文は、いくら予算をかけても伸びにくいという点です。単価の高いアカウントに一括で発注するより、会話の得意な人を複数人組み合わせるほうが相性の良い媒体だと考えてください。

単発の投稿だけでは足りない理由

Threadsの投稿はタイムラインの流れが速く、1本の投稿が長く読まれ続けることはあまり期待できません。Instagramのフィード投稿のように保存されて後から見返されることも少ないため、単発のPR投稿を1本だけ依頼すると、露出はその日のうちにほぼ終わります。同じ予算を使うなら、1人に1本ではなく、1人に2〜3本、期間を分けて投稿してもらう設計のほうが接触の総量は増えます。

また、投稿後の返信への対応まで依頼に含めるかどうかで結果が変わります。返信が付いたときにインフルエンサー本人が返すことで会話が続き、その投稿の表示がさらに伸びるという流れが生まれます。投稿して終わりの依頼にせず、投稿から24時間程度は返信に応じてもらう前提で条件を組むことをおすすめします。

Instagram連携が前提になる構造

Threadsのアカウントは、Instagramアカウントを土台にして成り立っています。そのため、Threadsで良い投稿をしても、プロフィールを見に来た人が最終的に判断材料にするのはInstagram側の世界観であることが少なくありません。Threadsで露出を作り、Instagramで理解を深め、そこから購入や来店に進むという流れを最初から想定しておくと、施策全体の設計がぶれにくくなります。

Threadsは「刈り取り」ではなく「会話の入口」

Threads単体でコンバージョンを取りに行こうとすると、外部リンクの遷移の弱さに必ずぶつかります。会話が生まれること自体を成果と定義し、購買につなげる役目はInstagramや自社サイト、既存の広告に持たせる。この役割分担を最初に社内で合意しておくと、成果報告の場で数字の解釈が食い違わずに済みます。

向く商材と向かない商材の見極め

Threadsのインフルエンサー施策が向くのは、日常会話の話題に自然に載せられる商材です。具体的には、飲食料品や日用品などの低単価の消費財、カフェや美容室のような店舗ビジネス、無料で試せるアプリやサービス、書籍やコンテンツなどが該当します。逆に向かないのは、見た目の質感が購買判断を左右する商材と、検討期間が長く高額な商材です。テキストで語りやすいかどうかが、そのまま向き不向きの境目になります。

相性を判断する三つの問い

候補の商材がThreadsに向くかどうかは、三つの問いで整理できます。第一に、その商材について利用者が誰かに話したくなる体験が生まれるかという点です。第二に、写真がなくても魅力が伝わるかという点です。第三に、価格や条件を確認しなくても興味を持てるかという点です。三つとも当てはまるなら相性は良く、二つ以上が当てはまらないならThreadsは補助的な位置に留めたほうが無難です。

商材カテゴリThreadsとの相性設計上のポイント
食品・飲料・お菓子高い味の感想と生活シーンを会話文で語ってもらう
飲食店・カフェ・店舗高い地域名と体験談を組み合わせて来店動機を作る
アプリ・Webサービス高い使ってみた実感と手間が減った具体例を出す
日用品・生活雑貨やや高い買い替えの理由や失敗談を切り口にする
コスメ・スキンケア中程度テクスチャの訴求はInstagram側に任せる
アパレル・ファッション低いコーディネートの魅力が伝わりにくい
家電・ガジェット中程度スペック比較より使用感の語りに寄せる
住宅・自動車・保険低い検討期間が長く単発投稿では動かない
BtoB・法人向けサービス低い意思決定者の利用が読みにくく効率が落ちる

相性が低いと整理した商材でも、Threadsを使ってはいけないという意味ではありません。ブランドの人格を見せる場として企業アカウントを運用したり、既存顧客との会話の場として使ったりする価値は残ります。ただし、有償のインフルエンサー起用に予算を割く優先順位としては後ろに置くのが合理的です。

薬機法・景表法に注意が必要な商材

化粧品や健康食品、クリニックのように表現規制のある商材では、テキスト主体という特性が逆にリスクになります。写真と短いキャプションで済むInstagramと違い、Threadsでは体験を文章で細かく語るほど反応が伸びるため、効能を断定する表現に踏み込みやすくなるためです。使ってよい表現と使えない表現のリストを渡し、投稿前に必ず確認する運用を必須にしてください。

会話が伸びる媒体ほど表現の逸脱が起きやすい

Threadsでは投稿後の返信の中で「実際どのくらい効きましたか」といった質問が飛んできます。本投稿は問題がなくても、返信の中で行き過ぎた表現が出てしまう事故は珍しくありません。返信での回答例もあらかじめ用意し、判断に迷う質問には答えず企業側に確認する運用ルールを、依頼時に共有しておくことをおすすめします。

Instagram施策との併用を前提にした役割分担

Threadsのインフルエンサー施策は、Instagram施策と併用することが前提です。Threads単体で完結する設計は、アカウント構造の面でも購買導線の面でも無理があります。同じインフルエンサーにInstagramのリールとThreadsの投稿の両方を依頼し、それぞれに別の役割を割り当てるのが、2026年8月時点で最も再現性の高い組み方です。

媒体ごとに担わせる役割

役割を分けるときの基本形は、Threadsで会話と第一想起を作り、Instagramで理解と信頼を作り、ストーリーズや自社サイトで行動につなげるという三段構えです。Threadsに購買導線の役割まで背負わせないことがポイントになります。Instagram側の施策設計はInstagramインフルエンサーマーケティング完全ガイドにまとめていますので、併読すると全体像がつかみやすくなります。

フェーズ使う面依頼する内容見る指標
認知・話題化Threads投稿体験談と問いかけを含む短文を2〜3本閲覧数・返信数・保存された反応
理解促進Instagramリール使い方や比較が分かる動画を1本再生数・保存数・プロフィール遷移
行動喚起Instagramストーリーズリンク付きで期限のある案内リンククリック数・遷移後の行動
再接触Threads返信・追撃投稿寄せられた質問への回答をまとめる返信の継続数・指名検索の推移

同じ内容をコピーしない

やってはいけないのが、InstagramのキャプションをそのままコピーしてThreadsに貼ることです。両方をフォローしている利用者に同じ文面が二度届くと、単純に広告臭が強まります。Threads側は「投稿の裏側」「率直な感想」「うまくいかなかった点」といった、作り込まれていない語り口に寄せるほうが機能します。同じ商材でも、媒体ごとに語る角度を変えるという合意を依頼時にしておいてください。

企業アカウント側の準備

インフルエンサーの投稿が伸びると、その商材名で検索した人が企業アカウントにたどり着きます。このときThreadsの企業アカウントが空だと、せっかくの関心が行き場を失います。施策の開始前に、自己紹介の整備、直近の投稿を数本、寄せられそうな質問への回答を用意しておくだけでも受け皿としての機能は変わります。企業側の投稿は宣伝色を抑え、返信しやすい問いかけを混ぜる構成が向いています。

反応が伸びる投稿フォーマットの型

Threadsで反応が伸びる投稿には、いくつかの決まった型があります。共通しているのは、結論から書き出し、体験を具体的に語り、最後に読み手が返信したくなる余白を残すという構成です。逆に伸びにくいのは、商品名とスペックを並べて公式サイトのURLで締めるという、広告の定型そのものの構成です。依頼書には型を提示し、そのうえで表現はインフルエンサーに委ねる形が現実的です。

使いやすい五つの投稿パターン

実務でよく使われるのは次の五つです。ひとつめは体験報告型で、実際に使った状況と結果を一人称で語ります。ふたつめは比較型で、これまで使っていたものとの違いを二、三点だけ挙げます。みっつめは失敗談型で、以前うまくいかなかった経験を先に置き、解決策として商材に触れます。よっつめは問いかけ型で、読み手に選択や意見を求める形を取ります。いつつめは連投型で、1投稿目に結論、続く投稿に詳細を分けて書きます。

パターン向く目的書き出しの例注意点
体験報告型実感の共有「2週間使ってみた率直な感想です」盛りすぎると信頼を落とします
比較型乗り換えの後押し「前に使っていたものとの違いは3つでした」他社名を出す場合は事前確認が必要です
失敗談型共感からの興味喚起「同じ失敗を3回くり返していました」誇張した失敗談は炎上要因になります
問いかけ型返信数の獲得「みなさんはどちら派ですか」商材と関係のない問いは意味が薄いです
連投型情報量の確保「詳しく書くので続きます」1投稿目で完結感を出しすぎないことです

リンクの置き方をどう考えるか

Threadsは本文にURLを貼れますが、リンクを含む投稿は伸びにくいという運用者側の検証報告が複数あります。閲覧者がタイムラインを流れるように見ている場面では、外部サイトへ移動する行動そのものが起きにくいという説明も一般的です。数値の裏付けが公表されているわけではないため断定は避けますが、実務としてはリンクの置き方に工夫を入れる価値があります。

現実的な打ち手は三つあります。第一に、本投稿にはリンクを入れず、返信の1件目にURLを置く方法です。第二に、リンクは入れずに「プロフィールから見られます」と誘導し、Instagramのプロフィールリンクを使う方法です。第三に、リンク付き投稿とリンクなし投稿を分けて出し、それぞれの到達を比べる方法です。どの方法が効くかは分野によって変わりますので、最初の2〜3本でテストしてから残りの本数を決める進め方をおすすめします。

ユーザーの投稿を活かす

Threadsは投稿の心理的なハードルが低いため、施策をきっかけに一般利用者の感想が自然に出てくることがあります。この投稿は広告よりも信頼されやすく、二次利用の許諾を得れば自社の発信やInstagram広告の素材としても活用できます。集め方と許諾の取り方はUGCマーケティングの活用法と二次利用の進め方で解説していますので、施策の設計段階から回収の仕組みを組み込んでおくと無駄が出ません。

インフルエンサーの選定基準と探し方

Threadsの候補選定では、直近20投稿の返信数の中央値を最優先で確認してください。フォロワー数は到達の上限を示す数字にすぎず、Threadsで実際に伸びるかどうかは会話の起き方で決まるためです。フォロワー1万人で返信がほとんど付かないアカウントより、フォロワー3,000人で毎回20件以上の返信が続くアカウントのほうが、施策の成果につながる可能性は高くなります。

確認すべき五つのチェック項目

候補を見るときの項目は、返信数の中央値、投稿の頻度、テキストの語り口、Instagram側の世界観との一貫性、過去のPR投稿への反応の五つです。特に見落とされやすいのが四つめで、Threadsでは砕けた語り口なのにInstagramは完全に作り込まれているというアカウントでは、回遊した先で温度差が生まれてしまいます。二つの面をセットで確認する習慣をつけてください。

確認項目見る場所目安の判断
返信数の中央値直近20投稿フォロワー数の0.3〜1%程度あれば会話が回っています
投稿頻度過去1か月週3本以上の継続投稿があると安定します
語り口の自然さ通常投稿宣伝文体が混ざりすぎていないかを見ます
Instagramとの一貫性連携アカウント回遊先で違和感が出ないかを確認します
過去PR投稿の反応PR表記のある投稿通常投稿と比べて反応が半分以下なら要注意です

フォロワー規模ごとの使い分け

Threadsでは、フォロワー1万人未満のマイクロ層やナノ層が機能しやすい傾向があります。会話の距離が近く、返信のやり取りが自然に続くためです。認知の総量を稼ぎたい場合に大型アカウントを1人入れることはありますが、Threads単体の予算配分としては中小規模を複数人という構成のほうが投資効率は安定します。層ごとの費用感はマイクロインフルエンサー活用の完全ガイドと費用感で詳しく整理しています。

候補の探し方と打診の進め方

探し方としては、商材に関連するキーワードでThreads内を検索し、返信が付いている投稿の投稿者をたどる方法が最も確実です。加えて、Instagram側でリールが伸びている候補を先に見つけ、その人のThreadsを確認するという逆引きも有効です。打診の段階では、Threadsでの依頼であること、返信対応まで含むこと、Instagram側の投稿も依頼するかどうかを最初のメッセージで明示しておくと、条件のすり合わせが早く進みます。

依頼内容の設計とディレクションの勘所

Threadsの依頼書は、Instagramの指示書よりも自由度を高く設計してください。文章の言い回しまで指定すると広告臭が強まり、Threadsでは伸びなくなるためです。指示すべきなのは、伝えたい要点、触れてはいけない表現、#PR表記の位置、投稿本数と時期、返信対応の範囲の五点です。表現そのものはインフルエンサーの言葉に委ねる前提で組みます。

指示書に必ず入れる項目

実務で使いやすい依頼書は、伝えたい要点を三つ以内に絞り、それを本人の言葉で語ってもらう形式です。要点が五つも六つもあると、投稿は情報の羅列になり、返信が生まれない告知文になってしまいます。加えて、投稿してほしい曜日と時間帯、投稿後にどのくらい返信対応をしてもらうか、投稿URLの共有方法までを1枚にまとめておくと、確認の往復が減ります。ディレクション全般の考え方はインフルエンサーディレクションの進め方と指示書にまとめています。

項目指定する委ねる
伝えたい要点3つ以内に絞って明示します
言い回し・語尾本人の普段の文体に任せます
NG表現禁止語と根拠を一覧で渡します
#PR表記本文冒頭という位置まで指定します
投稿本数・時期本数と実施期間を指定します時刻は本人の反応が良い時間に任せます
画像の有無必要かどうかは本人の判断に任せます
返信対応対応する期間の目安を決めます返信の文面は本人に任せます

事前確認のルールを決めておく

投稿前の原稿確認を求めるかどうかは、事前に取り決めておく必要があります。規制のある商材では確認を必須にすべきですが、確認の往復が長引くとThreadsらしい即時性が失われます。修正の回数を1回までと決め、確認は営業日1日以内に返すという運用ルールを企業側から先に提示しておくと、双方の負担が抑えられます。

投稿後のフォロー体制

投稿後に想定外の質問が寄せられたときの窓口も、依頼の段階で決めておきます。企業側の担当者に直接連絡できるチャネルを用意し、返答に迷う質問はいったん保留してもらう運用が安全です。返信が止まると投稿の伸びも止まりますので、判断のスピードを上げられる体制を作れるかどうかが、そのままThreads施策の成果に影響します。

#PR表記とステマ規制への対応

Threadsの投稿にも#PRなどの広告であることを示す表示は必要です。2023年10月に施行された景品表示法のステルスマーケティング規制は、媒体の種類で対象を限定していないためです。企業が依頼して投稿してもらう以上、一般消費者が広告であると明瞭に分かる形で表示しなければならないという原則は、Instagramでも、Xでも、Threadsでも変わりません。

テキスト媒体で明瞭性を確保する方法

Threadsは本文が長いと途中で折りたたまれて表示されることがあります。末尾にハッシュタグを並べて表記する方法では、開かずに読み飛ばした人には広告表示が届かない可能性が残ります。したがって、本文の冒頭に「PR」や「広告」「提供 ○○」といった表示を置く方法が最も安全です。他のハッシュタグに紛れさせない、文字数の埋め合わせに使わないという二点を、依頼書に明記してください。

表示の責任は依頼した企業側にあります

ステマ規制で措置命令の対象になるのは、広告主である企業です。インフルエンサーが表記を忘れた場合でも、企業側の管理責任が問われる構造になっています。投稿URLを回収して表示の有無を1件ずつ確認し、記録を残す運用を標準化してください。規制の詳細はステマ規制とは?景表法対応と#PR表記の実務ガイドで解説しています。

返信欄まで含めた運用の整備

本投稿に表示があっても、その後の返信のやり取りの中で商品を強く推す発言が続けば、実質的に広告であることが分かりにくくなる場面が生まれます。返信でも依頼を受けた投稿であることが分かる書き方を心がけてもらい、質問に答える形での紹介にとどめる運用をおすすめします。Threadsは会話が主戦場である以上、本投稿だけを見て対応済みと判断しないことが大切です。

過去投稿の扱いと社内の記録

キャンペーンが終わった後に投稿を削除するかどうかも決めておきます。契約上の掲載期間を定め、期間終了後の扱いを合意しておくと、後からの確認作業が減ります。投稿URL、投稿日、表示の有無、スクリーンショットの四点を案件ごとに保存しておけば、社内監査でも外部からの問い合わせでも短時間で説明できます。

効果測定の設計と計測の限界

Threads施策の効果測定は、コンバージョン数を主指標に置かない設計から始めます。2026年8月時点のThreadsのインサイトは閲覧数とインタラクション数(いいね・返信・リポスト・引用)、フォロワーの推移や属性が中心で、外部リンクのクリックを投稿単位で細かく追う用途には向いていないためです。計測できる範囲を先に確認し、その範囲でKPIを組むほうが、施策の評価は健全になります。

取得できる指標と取得しづらい指標

閲覧数と返信数はインサイトから確認できますが、投稿を見た人がどのくらいサイトに来たかは、Threads側の数字だけでは分かりません。ここは自社側で受け取る仕組みを用意します。投稿ごとに異なるUTMパラメータを付けたURLを配布し、GA4などの解析ツールで参照元と流入数を集計する方法が基本になります。ただし、URLをコピーして貼り直された場合や、アプリ内ブラウザの挙動によっては取りこぼしが起きる点は理解しておく必要があります。

指標取得元Threads施策での扱い
閲覧数Threadsインサイト到達量の基礎指標として使います
返信数・引用数Threadsインサイト会話の起点になったかを見る主要指標です
フォロワー増加Threadsインサイト企業アカウント運用の中間指標に使います
サイト流入数UTM+GA4取りこぼし前提の参考値として扱います
指名検索数Search Console等認知の広がりを測る補助指標にします
Instagram遷移Instagramインサイト回遊が起きたかの確認に使います
売上・申込数自社データ期間比較で見る最終指標に留めます

評価期間と比較の取り方

Threads施策は単発の投稿で判断せず、最低でも4週間の実施期間を取って評価します。比較の基準は、施策開始前の同じ長さの期間に置くのが基本です。季節要因の大きい商材では前年の同時期も並べて確認してください。数字が動いたときは、Threadsだけの効果と断定せず、同時期に走っていた広告や他媒体の施策も並べて記録しておくと、次回の判断精度が上がります。

KPIの置き方の例

実務でよく使われる形は、主KPIに返信を含むインタラクション総数、副KPIに閲覧数とInstagramのプロフィールアクセス数、参考指標にUTM経由の流入数と指名検索数という三層構造です。売上や申込数は最終指標として月次で確認しますが、Threads単体の貢献として切り出すことはしません。KPI設計の考え方はインフルエンサー施策の効果測定の方法と計測ツールインフルエンサー施策のKPI設計とテンプレートで詳しく扱っています。

予算配分と実行チェックリスト

Threads施策の予算は、インフルエンサー起用費全体の1〜2割を目安に置く企業が多いという印象です。主戦場をInstagramやTikTokに置き、Threadsは会話量を足す枠として確保する考え方です。2026年8月時点ではThreadsのみを対象にした報酬相場は定まっておらず、Instagramの投稿料金に対して割安な追加費用として設定されるケースと、セット料金に含めるケースの両方が見られます。

費用の考え方と交渉の目安

費用の組み方としては、Instagramのリール1本を主軸に発注し、Threadsの投稿2〜3本を追加オプションとして加える形が実務的です。テキスト投稿は制作の負荷が動画よりも軽いため、リール1本の料金に対して数割程度の追加で合意できることもあります。ただし返信対応まで依頼する場合は拘束時間が発生しますので、その分を織り込んだ条件提示が公平です。全体の相場観はインフルエンサー起用の料金相場【2026年完全ガイド】をご確認ください。

予算規模の目安推奨する構成Threadsに割く比率
月30万円未満マイクロ層3〜5人にInstagram+Threadsをセット依頼1〜2割程度
月30〜100万円中規模5〜10人に複数本の投稿を分散依頼1〜2割程度
月100万円以上大型1人+中小規模10人以上の組み合わせ1割前後に抑える
テスト実施マイクロ層2〜3人で4週間の検証全額をThreadsに配分する例もあります

実行前に確認する項目

施策を走らせる前の確認項目は、次の順番で潰していくと漏れが出ません。商材の相性判断、企業アカウントの受け皿整備、候補の返信数チェック、依頼書の作成、NG表現リストの共有、#PR表記の位置の指定、UTM付きURLの発行、投稿スケジュールの確定、返信対応の体制づくり、投稿URLの回収方法の決定という十項目です。担当者が変わっても同じ品質で回せるよう、チェックリストとして社内に残しておくことをおすすめします。

まず何から始めるか

初めてThreadsに取り組む場合は、いきなり本予算を投じず、マイクロ層2〜3人と4週間の小さなテストから始める進め方が安全です。テストで見るのは、返信が生まれる切り口はどれか、リンクの置き方で到達がどう変わるか、そしてどの語り口が自社の商材に合うかという三点です。この三点が分かれば、次のサイクルからは投資判断の根拠を持って規模を決められます。

Bloomから見たThreads施策の始め方

Bloomでは審査制のインフルエンサー約30,000人の中から、Instagramの実績とあわせて候補を探せます。Threadsのように相場がまだ固まっていない領域では、少人数のテストを短いサイクルで回して自社の勝ち筋を見つけることが、いちばん確実な近道だと考えています。初期費用0円で試せますので、まずは小さな検証枠から始めてみてください。

本メディアは、審査制インフルエンサー30,000人のマッチングプラットフォーム『Bloom』(株式会社ハーマンドット)が運営しています。